日記

2023-12-08 19:45:00

8.湯を沸かす

8.湯を沸かす
◆沸騰
沸騰する前に鍋の底などにつく気泡は、全て水の中に溶けた空気です。沸騰前は水蒸気や湯気は水の表面から発生するだけです。紅茶を淹れるときは、お湯を最大の熱い湯で淹れるとジャンピングし茶葉が開き、おいしくなります。最大とは沸騰してから30秒後、冷めにくい熱々のお湯になるときです。水の中には水だけで無く、酸素や二酸化炭素等の気体も溶け込んでいます。加熱する事により、溶け込んでいる気体が気体の状態に戻り、気泡になります。加熱初期に発生する気泡は、主に溶け込んでいる気体が出て来た物と考えて下さい。さらに加熱を続けると、水自体が気体(蒸気)に変化し、大量の気泡が現れます。これが沸騰の状態です。一度加熱し、溶け込んでいる気体を気泡として放出した水は、溶け込んでいる気体の量が少なくなっているので、一旦冷やしてから再加熱しても気泡の量は少なくなります。ただし、冷却した状態で長期間放置すれば、再び大気中から気体が溶け込むので、最初に加熱した時と同じ状態になるはずです。
この世のすべての物質は、細かく細かく分けていくとすべて「元素」という小さい粒から成り立っています。元素にも色々種類が有りますが、「水素」という名前の元素が集まったものが水です。この元素には、熱を加えるとお互いが離れたがるという性質が有ります。そして、ある一定の温度に達すると、その力が一気に高まります。水で言うと100℃。つまり沸騰した状態です。イメージするのであれば、平たい板の上に100円玉を隙間なく並べた状態を想像してください。その状態が、水の状態。そして水を加熱していくと100℃になって沸騰します。その時机の上に並べた100円玉が磁石になったと想像してください。磁石はお互いに反発したりくっついたりしますが、今回はすべての磁石が反発すると考えます。 板の上の磁石はお互いに反発し、大きく広がるでしょう。この離れた状態が水蒸気です。やかんの底で泡ができた瞬間、元素の粒は互いに大きく反発し、一気に大きく広がります。その大きく広がったものが水蒸気です。スペースはどこから来たのかといえば、底にあった水が大きく膨らんで気体になったのです。たとえば、冷蔵庫にしまってあったラップのかけてある昨日のおかず、電子レンジで温めたらラップが大きく膨らんだことありませんか?そういった感じに、ものは温めると膨らむのです。

 

◆やかん素材の特徴、○は長所、✕は短所 (以下は文献等から抜粋)
銅製 ⇒ ○殺菌、熱伝導、赤銅色の味わい ✕変形(柔かい)、手入れ、酸化(酸味系不可)
銀製 ⇒ ○抗菌、うまみ、重厚感、贅沢、究極の形状、重さ、✕高価、手入れ(空気に触れさせない)
鉄製 ⇒ ○まろやか、健康  ✕手入れ(錆/慣らし)
錫製 ⇒ ○水の浄化
ホーロー ⇒ ○熱効率、静か、冷めにくい、酸に強い、臭いがつかない、汚れが取れる、色彩多種、イオン化無し、質感 ✕赤さび注意、衝撃に弱い
ステンレス ⇒ ○軽い、錆びない、安価
アルミニウム/アルマイト ⇒ ○軽い、レトロ ✕弱い、認知症

 

急須や鍋、ヤカンに使用する金属ですが、金属の種類により料理やお茶の味が変化することをご存じでしょうか。もちろん、分析機器があるわけではないので、変化を定量化することはできません。味の変化については試飲により評価を行っていきます。
ヤカンや鍋の一般的な材料としては鉄、ステンレス、銅、アルミ、錫、真鍮などがありますが、銅とアルミ、真鍮は料理やお茶からコクを無くし、フラットな味・香りへと変化します。本来、質の高いお茶と言うのは、喉の奥にスッと広がるようなやわらかな味と、奥行きのある香りが特徴です。
しかし、これらの2つの金属と触れた水でお茶をいれた場合、味に奥行きが無くなり、香りも鼻に抜ける軽い香りへと変化します。

銅鍋やアルミ、真鍮鍋は非常に一般的です。銅釜の炊飯ジャーもあります。これらの調理器具は、熱伝導率を売りとしております。しかし、比較してみれば直ぐ分かることですが、銅で調理した食品、銅を通したお茶は、味が即変化し、まろやかでコクがあったはずのお茶は味の厚みがなくなり、奥行き・味と香りの余韻が消失します。この話をすると、皆、胡散臭そうな顔で私を見ます。そう思われた人は、実際に実験してみてください。何もしてない状態のお茶と並べて比較することでその違いを認識することができます。身近にある銅、真鍮、アルミと言えば、1円玉、5円玉、10円玉です。これらを良く煮沸して消毒した後、お茶にチョコッとだけ触れてみてみましょう。お茶を茶碗に入れ、その表面を「ちょん」と一瞬触れるだけで十分です。硬貨が汚いからいやな場合、ホームセンターに行けば簡単に銅やアルミの材料が手に入ります。触れる前と後ではお茶の味は明白に変化をします。ではどのような材質が良いかと言う事ですが、無難なのはステンレスやガラスのヤカン、或いは、電気湯沸かし器がお薦めです。電気湯沸かし器の内面はテフロン様のコーティングがされておりますが、私がテストした限りでは味へのマイナスな影響がありませんでした。これらの材質は水の味を殆ど変化しないため、お薦めです。鉄瓶の場合は、茶器の材質との組み合わせによって、味をフラットにすることがあるため、要注意です。

 

銅の抗菌効果について
銅・銀などの金属には微量金属作用と呼ばれる効果があります。わずかな量で驚くべき抗菌効果を発揮するというものです。微量金属作用とは、水などに溶け出したごくわずかな量の金属のイオンが細菌類の活動を抑える効果のことで、銅のほかに金や銀などにも同様の効果が認められています。詳しいメカニズムはわかっていませんが、人や動物が中毒症状を起こすのと同じで、細菌や微生物の中に許容量を超えて溜まった銅イオンが、さまざまな酵素の働きを邪魔するようです。最近では銅の環境表面での殺菌効果が注目されています。これは銅と直接接触することで院内感染の原因となるMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)やMDRP(多剤耐性緑膿菌)を死滅させるものです。それ以外の銅の微量金属作用を応用した例をご紹介しましょう。たとえば、有名な農薬にボルドー液があります。これは石灰を混ぜた薄い硫酸銅溶液で、ぶどうの病気対策としてまかれています。身近なところでは、切り花を長持ちさせるため、花瓶の中に10円玉を入れるという知恵が有名です。これは、水に溶け出た銅イオンがかびや細菌の繁殖を抑えるため、花が長持ちするといわれています。とくにピカピカ光るきれいな10円玉のほうが効果が高いそうです。昔から「銅壺(どうこ)の水は腐らない」といわれているのはこの効果が実生活の中で実証されているからです。銅製の三角コーナーだけヌルヌルにならなかった経験もありませんか。

 

銅の毒性は誤解
緑青、青水。なんら心配する必要はありません。緑青(ろくしょう)、青水が毒だと思っている人がいます。 それはまったくの誤解です。昭和59年8月には、厚生省(現厚生労働省)が緑青猛毒説が間違いであることを認めています。銅のさびの一種である「緑青」は長い間有毒なものだと
信じられていました。原因ははっきりしませんが、おもに当時の教科書の記述が誤解を招いたのではないかと考えられています。昭和時代の小学校の理科の教科書には「銅のサビの一種である緑青には毒性がある」と書かれていました。 また当時の百科事典にも緑青は「有毒」と書かれており、これらを通じて習った知識が長い間信じられてきたようです。この誤解をとき、銅に対する正しい理解を得るため、日本銅センターは東京大学医学部に依頼し、緑青に関する動物実験を6年間にわたって行いました。その結果、緑青は無害同様の物質であることが確認されました。
この結果を受けた厚生省(現厚生労働省)も、1981年から国の研究として動物実験に着手しました。そして3年間にわたる研究の結果、緑青は「無害に等しい」との認定を出したのです。この結果は、NHKニュースや新聞各紙に取り上げられ、全国に向けて発信されました。
しかし、厚生省の発表から30年以上が経った現在でも、緑青が毒だというイメージは完全にはなくなっていません。銅と緑青の正しい知識がすべての人に広まることが(一社)日本銅センターの願いです。銅の色調の経年変化は、日本人の持つ美的感性に合う外観を造りだします。 新しい銅板の光沢は約1ヶ月でなくなり、一般的には上記のようないくつかの過程を経て緑青色になります。銅はその耐久性や美しさから屋根に使用されることがあります。東京の神田にあるニコライ堂の屋根も、もともとは赤褐色でしたが、 10年くらい経つことで緑青色に変化しました。「青水が出た」とおっしゃる人がいますが、そもそも青い水は、一般家庭の水道水からは出ないものです。「青水かな」と思ったら、簡単にチェックできます。透明なコップに入れてみましょう。おそらく透明ではないでしょうか。「銅イオンが水道水に溶け込んで青く見えるには、100ppm以上溶け込んだ場合です。住宅の水道水の基準は1ppm。そのため銅イオンにより青くなるはずはありません。
また、手洗い場や浴槽など、石けんを使う場所で、右の写真のような青い付着物を見ることがあります。これは、石けんや湯垢に含まれる脂肪酸と、微量の銅イオンが反応して、不溶性の銅石けんが生成されるため害はありません。台所用の油汚れ専用洗剤を使うと、きれいに取り除けます。銅管の内面が新しい時は、銅イオンが溶け出しやすく、このような現象も起きやすいのですが、水や湯を流しているうちに、銅管の内面が亜酸化銅で覆われ、銅イオンは溶出されにくくなります。お風呂などの水が青く見えるのは、目に見える光、可視光線は色(赤、橙、黄、緑、青、藍、紫)の光線の集まったもので、赤側が弱くなると青っぽく、紫側が弱くなると赤っぽく見えます。浴槽など溜め置きのきれいな水が青く見えることがありますが、これは浴槽中の水自身や浴槽の壁材によって光の長波長側(赤側)のエネルギーの小さな部分が吸収され、青側の光の割合が多くなるため青っぽく見えるのです。同じ水道水を透明(または白っぽい半透明)のコップと、同じ色合いの不透明なコップに入れ上から観察してみると、不透明なコップの水が青く見えることからも裏付けられます。

銅製の鍋は、何故『錫メッキ』や『ステンレス貼り』が施されているのでしょうか。調理後に放置したため鍋の変色や食品の変色があれば食べるのを躊躇するでしょうから、一般に販売する場合は変色しにくくするために錫引きやステンレス加工を行っているのだと思われます。また昔は菜豆や茄子の漬物の色を良くする為に銅鍋や銅板が使われていた例もあります。銅製品は放置すると緑青の発生や黒ずみなど手入れが面倒なせいもあります。

「外側は茶色、内側は銀色」、外側が銅で、内側は錫メッキされている鍋と思います。これは、熱伝導性の優れた銅を生かし、より危険性の少ない錫を内張りすることで銅鍋の安全性を保っています。錫は缶詰のコート材でお馴染みです。「洗う度に内側も茶色い部分ができてきました」とあります。錫メッキはそうそう剥がれるものではありませんが、使い込んだ結果、銅が露出しているものと思います。銅は相対的に酸化されやすく、料理材料によっては微量ながら溶出することがあります。たとえば、醤油に10円銅貨を漬けておけば、数日でピカピカになります。錫の内張りをしていない銅鍋の場合、料理した後はすぐに別の入れ物にいれるような工夫が必要です。もう一つの問題点は、銅に微量ながらヒ素、アンチモン、鉛などの不純物が含まれることです。最近の銅鍋はこのような不純物を除去しているでしょうが、錫の内張りをすることを使用の前提とした古い銅鍋で、その錫メッキが剥げている状態では、使用しない方が賢明です。

 

鉄瓶
水道水を使用した場合、驚くほどに まろやかな味にかわってくれます。やかんと鉄瓶で沸かしたお湯でお茶を淹れ、飲み比べてみるとお茶の味に大きな変化が感じられます。鉄瓶で沸かしたお湯は水の中のさまざまな物質、特にカルキ分を抑え、さらに身体に吸収しやすい鉄分を含むので、貧血の予防にも役立ち、とても健康的だといわれます。私も健康器具のような立ち位置で日々愛用してますが、特別な事をするでもなくただお湯を沸かし、お茶を飲むだけなので非常に簡単でありがたい存在です。

 

鉄のフライパンの錆の正体は、酸化鉄
鉄のフライパンを使って料理をすると、鉄の成分が料理に入り、それを食べることで、鉄分をとることができます。だから鉄のフライパンで料理をするのは、体にとっても良いこと。そんな風に言われていたこともありました。それに、ぬか漬けのように錆びた釘をわざと入れるような料理もあります。また、鉄のフライパンに、赤錆が出た場合、そのまま料理に使うことはありません。たわしなどで、ゴシゴシと赤サビを綺麗に落としてから、料理に使うはず。だから、赤錆びを食べたとしても、微量な量です。さらに、ラットに、自分の体重と同じ量だけの赤錆を食べさせた実験があります。2倍の量を食べてもラットは元気いっぱい。以上のことから、鉄のフライパンの錆を、食べてしまっても、体に有害というレベルではないといえます。ただし、ほんの微量でも、赤錆を口にしたくない。そんな人にとっては、鉄のフライパンは使い勝手がいいとは言えません。鉄のフライパン以外の、テフロン加工やステンレス製のものを使った方が良いかもしれません。

鉄剤の「Fe」と違い、二酸化鉄というのは、鉄のFeと酸素O2が化合したもの、つまり鉄サビです。二酸化鉄は体内に摂取されると、鉄Feとして吸収されるので、鉄剤を飲んだのと同じ効果になります。吸収率は鉄剤の方が良いのですが、鉄器を習慣的に使用していると、安定して確実に鉄分が取れる利点があります。その鉄分って、体に安全な鉄分なのでしょうか。安全です。分かりやすく説明するため、製造方法を簡単に述べますと
(1)鉄のインゴット(今は輸入品が主力で、金の延べ棒のようなインゴットになっています。1kg25~30円くらいが鉄のインゴット価格です。自動車用の鋼板と違って、ただのFeの塊です。
(2)鉄のインゴットを電気溶解炉で溶解する。
(3)溶解した鉄を型に流し込んでから冷ます。
(4)グライダーで研磨する。
(5)食品衛生法をクリアした塗料で塗装する。塗料の分子と分子の間が数ミクロンあいているので、その隙間から二酸化鉄がでてきます。
(6)梱包して、出荷する。
以上の通りの工程なので、安全なのがお分かりでしょうか。なお、他の鉱物は値段が鉄よりも高いので、経済的な意味では使われることはありえません。南部鉄器の接合部分は溶接です。もし、品質的にご心配なら国産の鉄器を使用したらよいでしょう。なお、鉄器の一番良いところは、日常的に使用していると、鉄分の補給ができることと、冷めにくいことです。欠点はさびやすいことです。ただ、さびると見た目は悪いですが、鉄分の補給量は増加します。

 

錫製
錫は不純物を吸収し、水を浄化するとしてイオン効果があるため、まろやかな水やお茶が楽しめるそうです。

 

ホーロー
ホーロー(琺瑯)とは一般に金属の表面に無機ガラス質のうわぐすり(釉薬)を高温で焼き付けたもので、金属の特性とうわぐすりの特性を生かし、耐熱性、耐摩耗性、耐食性、非吸着性(臭いが移りにくい)、光沢性(美観)などを兼ね備えた製品です。ホーロー(琺瑯)には幾つもの優れた特長がありますがその一部をご紹介します。
◇耐熱性
釉薬を800℃前後の高温(素材による)で焼き付けるため400℃程度の温度にも長時間耐えられます。
◇耐磨耗性
ホーロー(琺瑯)はガラス質の為、表面は極めて硬く、耐摩耗性にも優れています。但し衝撃には弱い為、強い衝撃を受けると表面にヒビが入る可能性が有るので注意が必要です。
◇耐食性
ホーロー(琺瑯)は化学薬品などの腐食にも強い為、化学工業関係にも使用されています。
◇非吸着性
ホーロー(琺瑯)はガラス質の為、臭いが移りにくく、食品関係の容器や台所用品などにも適しています。
◇電気絶縁性
ホーロー(琺瑯)はガラス質の為、絶縁性に対しても優れています。他にも耐久性や保温性などにも非常に優れ色も広い範囲(赤・黄色系統は除く)に対応ができ、変色もしにくい特性を持っています。

特徴(短所)
・急激な温度変化に弱いことと、強い衝撃に弱い(落としたりしたときの衝撃)ということです。
利点(利点が多いので箇条書きにします)
・色移り、臭いが残りにくいです。
・非金属の為金属イオンの発生が無く、食材の味を変えません。
・腐食しにくい(錆びにくい)利点があります。
・いろんな色が出せて、色のバリエーションが豊かなので、 自分の好みの色の鍋で料理を楽しめます。

 

アルミニウム、テフロンの毒性
アルミニウム製の調理器具が人体に危険性があるとしてアメリカでは政府から公式発表されています。ドイツやフランス、スイス、イギリスなどではアルミ鍋から発生する有害物質の研究レポートに基づき、アルミニウム製の調理器具の販売規制を行っています。日本でもアルツハイマー病との因果関係が様々なメディアで取り上げられましたが、研究結果はグレーゾーンとして販売規制までは至らず。あくまでも個人の判断にゆだねられています。しかし、主要国が販売規制を行うのは明確な理由があってこそ。私たちの身体に影響がある害について挙げていきます。
アルミニウム製品によって起こりうる弊害
・脳への蓄積 → アルツハイマー病、パーキンソン病
・解毒を司る臓器への蓄積(腎臓・膀胱・肝臓)
・握力の低下
・肥満の傾向にある方は脂肪に溜まりやすい
・骨への蓄積
・神経系への影響
アルミ鍋はほかの金属鍋に比べ、融点が600℃と非常に低いことが特徴です。このことが加工しやすいメリットではありますが、それゆえに有害物質が溶け出しやすい、という面もあります。同時にこれは私達の身体にとって大きなデメリットとなります。ほとんどの不要物質は排泄でデトックスされると言われますが、影響を受けやすい幼少期から長期に渡って取り続けていると、何らかの悪影響も否めないのでは、と思います。

日常生活にもアルミニウムは潜んでいた! 身近なアルミニウム含有物

アルミニウム製品は調理器具だけにとどまらず、私たちの生活にとても身近なところにたくさん潜んでいます。
・ベーキングパウダー
・(ホットケーキミックス・菓子パン・焼き菓子・ドーナツ・まんじゅう・お好み焼き粉・天ぷら粉など)
・海藻
・貝類
・魚介類(たこ・いか・外国産うになど)
・ミョウバン(漬物)
・根菜類・葉野菜
・胃薬
スーパーやコンビニで市販されているお菓子のほどんどで使用しているベーキングパウダーはアルミニウム含有です。近年、お菓子を食べる機会の多い子供にアルミニウム摂取量が規定の2倍以上に達している、ということが厚生労働省の調べで分かっています。排泄機能がまだ未発達の幼い子供に多量に与えると脳や各臓器、発達機関への影響が懸念されてます。妊婦さん・授乳中の方も血液を通して赤ちゃんに伝わるので摂取量の注意が必要になります。ご自宅でお菓子を作られる方は、ベーキングパウダーを使うのであれば「アルミニウムフリー」と表記があるものを必ず使用してください。デリケートな期間は特にできることを徹底して意識してみてください。


テフロン加工フライパンの危険性
テフロン(フッ素樹脂)加工は焦げない・くっつかない・錆びない・汚れが落ちやすいでフライパンでは人気を誇る商品です。アメリカの大手企業がこのテフロン加工に人体に有害な物質が含まれることを隠蔽し、長年販売を続けていました。もちろん日本にも流通しています。テフロン加工のフライパンはとても便利なのですが、空炊き・数百度以上の高温調理をすると有害なガスが発生するということが明らかになりました。やっかいなのがこの有害ガスは目視できず無臭なこと。アメリカではペットの鳥が死に至ったと一時期ネットでも話題になっていました。この有害ガスを吸い込むと呼吸困難・めまい・窒息・吐き気・頭痛が起こる可能性があるとも指摘されています。 調理中は必ず喚起する、長い時間火にかけない、幼児は特に影響を受けやすいのでおんぶして料理をしない、近くに来させないなど注意が必要です。また、フッ素樹脂加工を作るときに使う化学薬品は、体内に入ると分解がされにくい傾向にあります。長期にわたり蓄積された場合は発ガン性・肝障害・先天性障害を持った子供を産むリスクもあるのではないかと言われています。テフロン加工フライパンは使いやすいのが大きなポイントですが、その反面寿命が短く買い替えサイクルが早いところがネックです。一見安くてもあまり長持ちはしません。資源ごみはこのテフロン加工のゴミがとても多いため環境へのリスクが多い製品だといえます。

 

安心して長く使える調理器具のおすすめ
健康へのリスクが少ない、環境にも優しいおすすめの材質をご紹介します。
・セラミックコーティング
・ガラスコーティング・ガラス鍋
・鋳物
・ステンレス
・土鍋(ただし格安の土鍋は危険。産地をチェック)

 

アルミニウムの毒性は低い
「アルミは有害である。アルツハイマー病と関連がある。だから、アルミのお鍋は使わない。」 当時、この情報を検証することもせず、盲目的に信じ込み、 アルミ鍋の製造メーカーが廃業に追い込まれる事態が生じました。 まさに風評被害の典型でした。 この点では、小売店も、プロとしてユーザーに正しい情報を流すことを怠った事を しっかりと反省すべきだと思います。 かたや、生活者一人一人も、その風評の根拠を自分で調べて、 自分で考えてみる必要があったのでしょう。 ここで、アルミと健康に関して改めて考察してみます。 まず、アルミに関する基礎知識。 アルミに関しては、食品中にも含まれているのです。特に、貝類や海藻に多い。飲料水にも含まれます。 そして、体の中での代謝。そのほとんど(99%)は、体内に吸収されずに排泄される。 このようにアルミとは、アルミのお鍋に関係なく、ごくごく身近にあり毎日摂取しているものなのです。 しかも、そのほとんどは体外に排泄されます。 そこで、事の発端です。1996年3月15日、毎日新聞朝刊の報道で、アルミとアルツハイマー病との関連が取り沙汰されました。 その当時アルツハイマー病もまだよく認知されていない病気だったのかもしれません。非常にセンセーショナルなマスコミ受けする情報だったのでしょう。その後も、さまざまなマスコミで取り上げられます。メーカーの対応も追いつきません。その結果、百貨店などでは、アルミ鍋は棚から引き上げられ、ステンレス鍋に置き換わってしまうのです。 そこで、その関連を調べてみます。ネット上でもかなり情報が集まります。結果、現時点では、アルミがアルツハイマー病と関連があるという明確な根拠はありません。多くの専門家は、全く関係がないとまで言い切ります。例えば、よく引き合いにだされるのが、国連の世界保健機構(WHO)の見解。
 「アルツハイマー病に対してアルミニウムが原因となるような関わりがあるとする証拠はない。アルミニウムは、生体内で人をはじめとするいかなる種においてもアルツハイマー病を引き起こすことはない。」 しかし、まだ未解明の事項は多いようで、関連が全くないと言い切ることもできないようです。 そこで、そのわずかな残されたリスクをどのように考えたらよいのか。 その前に、そもそも、どれほどのアルミが、お鍋から溶出されるのかに目を留めます。 アルミの1日平均摂取量は、大人で1~10mgとされています。 米国食品医薬品局の調査では、すべての調理、取扱い、保存にアルミ製品を使用した場合、 1日当たり最大3.5mgとしています。 日本では、国立医薬品食品衛生研究所を主体とした研究で、あらゆる調理においてアルミ製調理器具を用いた場合の試算値を、1日当り1.68mgとしています。これらのデータは、「すべて」「あらゆる」を前提に試算されたものですから、 実際には相当少なくなるでしょう。それにしても、1日平均摂取量を越えない程度なのです。かたや、胃薬や鎮痛剤にもアルミは多く使用されています。 1日の服用量中に1000mg程度のアルミ化合物が含まれているものもあるそうです。レベルが格段に違ってきます。お鍋からの摂取がいかに微量であるかが分かります。
さらに、それらの微量のアルミが体内に摂取されても、そのほとんどが体外に排泄されることを考えあわせれば、いかにわずかな量であることが分かります。加えて、アルミは腐食しやすい性質があります。酸やアルカリ成分に反応しやすいので、保存には適していません。反応すれば、よりアルミは溶出することになるでしょう。ですから、もともと酸やアルカリ成分の食材は避けた方が良いですし、調理後は何かに移し替えた方が良いでしょう。酸やアルカリ成分の食材を使うことが多いようでしたら、および調理後しばらく保存する傾向があるのでしたら、琺瑯素材などのお鍋を使うことがより相応しいでしょう。 そのような性質を把握していれば、さらにアルミの溶出ということは少なくなるでしょう。このようなお鍋の特性を知ることも大切だと思います。 そして、わずかなリスクばかりではなく、そのお鍋の使い心地や結果としてできる調理というメリットの方にも、もっと目をむける必要があると思います。その点で、アルミには魅力があるのです。どの素材よりも厚手のアルミ鍋で炊いたご飯は個人的に美味しく感じます。合羽橋の「お鍋の博物館」の店長さんが先日教えてくれました。 「良いお鍋とは、ご飯がおいしくできるお鍋です。」 同じくお鍋を販売する者として、なるほどと、うなずけました。だから、味にこだわるプロ職人はアルミのお鍋が手放せないのです。家庭では、14年前の報道をきっかけに、見事にステンレス鍋にシフトしてしまいました。裏を返せば、味へのこだわりがなかったのかもしれません。その点では、寂しく思います。本当にわずかなリスクであるとしたならば、手軽に調理ができ、しかも結果としての調理が美味しくなるのであれば、選択するに十分値するお鍋だと思います。 私たちの少し前の世代までは、日常的にアルミのお鍋を使ってきました。そして、手軽においしいお料理を楽しんでいたのです。少なくとも私の祖父祖母も、ほぼ生涯にわたりアルミのお鍋を販売し、自ら愛用していました。幸いアルツハイマー病にも痴呆にもかからず、長寿を全うしました。そして、アルツハイマー病や健康のことを広い視野で考えるのなら、考えるべきことが他にあるとも思います。喫煙や不規則な食生活などは典型的な危険因子です。 かたや、調理が楽しく、結果として美味しいとは、大変価値のあることだと思います。現時点では、アルミのお鍋を使って、楽しく美味しく調理ができるのであれば、非常に健康的です。

 

アルミニウムは地殻に約8%含まれ、酸素、ケイ素についで3番目に多く含まれています。また、銀白色の柔らかい軽金属で展性、延性に富み熱と電気の良導体であるため、建築材料、車両部品、容器や包装材、調理器具などに広く使用されています。その他、アルミニウムは食品や、医薬品や食品添加物として含まれています。また、アルツハイマー病の原因としてある時期盛んに取り上げられていました。しかし、現在は脳内のアミロイドβが沈着し老人斑を形成することで神経伝達を阻害し記憶障害や神経細胞死を引き起こすことの説が有力になっています。

2023-11-12 12:18:00

7. 水の重要性

7.水の重要性

◆浄水
○水道水の雑味を除去する浄水器は必須!
コーヒーを淹れる際に重要なことは、素材の欠点をできる限り少なくすることです。素材が良ければ「美味しく淹れる」ことを徹底すればいいのですが、素材が悪い場合「欠点を隠す淹れ方」をしなければいけません。それは、美味しく淹れることより難しいのです。この場合の素材にはもちろん水も含まれます。日本の水道水は他の先進国と比較しても高い水準ではありますが、それでもさまざまな雑味があります。それは、塩素や、貯水槽や水道管の汚れやサビの臭い。これらがコーヒー本来の味を損なってしまうのです。そこでプロが必ず使用しているのが浄水器です。当然ですが、コーヒーの成分の99%は水。コーヒーにこだわって水にこだわらないということは、重要な要素を見落としているも同然なのです。煮沸させるというのもひとつの手段ですが、一般的には10分以上沸騰させ続けないと雑味は抜けないといわれています。したがって、毎回長時間煮沸させるというのは手間かもしれません。

 

コーヒーに向いている水の硬度は、pH値(ペーハー値)は!
雑味が抜けても、水にはそれぞれの性質があります。まずは水の硬度に着目してみましょう。日本で飲まれている水は、水道水を含めほとんど軟水といわれています。したがって、ミネラルウォーターを使用する場合も、まずは日本人が慣れ親しんだ軟水を使用すると違和感がありません。
ちなみに、軟水と硬水ではコーヒーの味が異なります。ミネラルウォーターの表示を見比べて、自分の好みの硬度を探してみるのもよいでしょう。また、硬度よりも重要なのがpH値です。pH値とは、水素イオンの数を数値化したもので、値によって酸性やアルカリ性といった分類をします。
では、コーヒーに適したpH値はというと、これは人によって異なります。コーヒー自体は酸性なので、アルカリ性の水を使用することにより中和され、滑らかな味わいになります。一方で、酸性の水を使用することにより、より酸味を強く感じるのです。浄水器の中にもアルカリイオン整水器などpH値を調整できるものがあるので、さまざまな水を使用して、自分好みの味わいを探してみるのも面白いものです。

 

■pH(ペーハー値)が及ぼす味の影響
お茶をはじめ、料理の世界では水に対するこだわりを持つことが多いのです。では、珈琲の世界でも水にこだわったほうが良いのか、結論から言うと水道水で十分です。珈琲の香味は「8割が豆の品質」で決まります。水を変えても香味が劇的に変わることはありません。しかしそれはpH(水素イオン指数)が同じ水であればの話しです。pHとは水溶液の酸性またはアルカリ性の強さを示す数値のことです。軟水、硬水なんて表現されることもあります。基本的にはpH7を中性として、pHが低ければ酸性、高ければアルカリ性になります。珈琲はpHが5~6程度の低酸性飲料になるのですが、pHが高いアルカリ性の水で抽出することで、pHが高くなり酸味が弱くなる傾向にあるのです。

 

■自然で生成される
地表から浸透した降水には、大気中に含まれる二酸化炭素が溶存しており、また、浅い地層に堆積した主に植物起源の有機物が分解して生成した二酸化炭素が地下水に溶け込みます。このため浅層の地下水では、やや酸性(6付近)のpHを示します。地下水が流動するとともに、二酸化炭素は砂礫と接触してナトリウムイオン等のアルカリ成分を溶かし出し、二酸化炭素は炭酸水素イオンに変化して、アルカリ性を示すようになります。このように、沖積平野の深部に帯水する年代の古い地下水では、二酸化炭素が消失してpHが上昇します。場合によっては9.0を示すこともあると思われます。pHが9を超える事例は、溶存成分が比較的少ない花こう岩質の母岩から湧出する温泉水などでみられ、泉質はアルカリ性単純温泉と呼ばれ、全国各地にあります。

 

■pHふたたび
pHとは水がどのような性質を持っているのかを図るための数値です。化学的にいうと、pHは溶液中の水素イオン濃度を表しており、ピーエイチやペーハーと呼ばれます。pHの数値は、1~14まであり数値が低いと酸性、高いとアルカリ性の性質を持つ溶液だと判断できます。1と14の中間地点にある数値「7」は溶液が中性であることを指します。純粋な水のpHを測定すると、数値は7を指すということになります。ただし、pHの値が7.0を指し示すケースはまれであり、7~8の間であれば中性の溶液であると判断されます。pHの値が3よりも低いものを酸性、3以上6以下のもの弱酸性と呼ばれます。例を挙げると酸性に含まれるのは「塩酸」、弱酸性に当てはまるものは「炭酸水」などです。pHの値が8以上11以下のものは「弱アルカリ性」、11を超えるものは「アルカリ性」と呼ばれます。弱アルカリ性の溶液として代表的なのが「石鹸水」、アルカリ性の溶液は「洗剤」などです。

 

■水道水のpHは
では、水道水のpHに着目してみましょう。水道水には、ミネラル分だけではなく塩素などの化学物質も含まれています。水道水の安全性を保つために定められたpHの規定は、5.8から8.6の間です。容認されている値が広範囲である理由は、「地域によって水質が異なる」ことが関係しています。飲料水に井戸水を使用している場合、pHは3~6程度を指し弱酸性であることが分かります。しかし、ある地域の貯水池から汲んだ水はpHが8を指すこともあるのです。藻が生息している貯水池などは、水質が弱アルカリ性に傾きやすい傾向があります。浄水場から提供される水がpHの規定を大きく超えることはありません。しかし、使用する消毒剤の濃度によってはpH値が変動するケースもあるようです。水道水が基準値である5.8の数値を下回る場合は塩素剤、8.6を上回る場合は次亜鉛素酸ナトリウムの過剰添加が考えられます。これらの薬剤は、どちらも水道水を消毒するために使用される薬剤です。

 

■天然水のpHは
市販されている天然水のpHはどの程度なのでしょうか。天然水とは、特定の水源から汲み上げ加熱・ろ過によって有害な物質を取り除いています。マグネシウムやカルシウムなど、ミネラル分が多く含まれているのが特徴です。風味が豊かであるため、飲料用に適した水といわれています。同じ天然水であるからといって、別の水源地から汲み上げられた水のpH値が同様であるとは限りません。水源の違いによって、天然水のpHの値には差が生まれます。一般的にはpH値が6~8程度の水が多いようです。水源によっては、地層の石灰成分が溶け込んだ天然の炭酸水が採取できる場所もあります。天然の炭酸水は、二酸化炭素が溶け込んだ水であるため性質は酸性に傾きます。天然の炭酸水のpHの値は5.5程度を指し、弱酸性です。それでは、「より体に良い天然水を選びたい」と思ったときにはどのような性質を持った天然水を選べば良いのでしょうか。結論からいうと、人体に合った水の性質は「弱アルカリ性」です。人の体のpHの値は7.4程度で、弱アルカリ性であることが分かっています。同じ弱アルカリ性の性質を持つ水は、体に吸収しやすく内臓に負担をかけにくいのです。より体に良い水を選びたいと考える場合は、pHの値が7~8の水を選ぶのが良いでしょう。

 

■pHが違うと味も違う
pHの濃度によって味には違いが生まれます。ここで身の回りにあるものを酸性とアルカリ性に分けてご紹介しましょう。
まず、酸性に当てはまる食品として挙げられるのがレモンや酢、ミカン、炭酸水などです。一方、アルカリ性の性質を持つのが石鹸や洗剤、重曹などです。同じグループの物にはある共通点があります。酸性に当てはまるものは、「口に入れたときに酸っぱい」ことが特徴です。レモンや酢、ミカンなどは酸性度が高いため酸っぱく感じやすいのです。アルカリ性のものは、「口に入れたときに苦い」、「ぬるぬるしている」などの特徴があります。ミネラル分が多い硬水を飲んだときに苦く感じやすいのは、硬水のアルカリ濃度が高いためです。さらにアルカリ濃度が高くなると、触感がぬるぬるします。洗剤や石鹸などはアルカリ濃度が高いためにぬるぬるとした手触りをしているのです。

 

■気体が水に溶けると何性か
身のまわりの物質についてなのですが、二酸化炭素・酸素・水素・アンモニアなどの気体は「何性」なのか。それぞれを水に溶かすと、二酸化炭素は「酸性」、酸素と水素は「中性」、アンモニアは「アルカリ性」を示します。酸性・中性・アルカリ性は、水溶液の性質を表します。気体の状態では、「酸素は何性」とは言いません。二酸化炭素を水に溶かした液を青色リトマス紙につけると、「赤く」変化します。つまり酸性です。また、アンモニアを水に溶かした液を赤色リトマス紙につけると、「青く」変化します。つまりアルカリ性です。 酸素や水素は水に溶けにくいので、水溶液の性質を問われることはほとんどありませんが、「中性」です。酸素や水素と同様に、窒素も水にほとんど溶けず、水溶液の性質を問われることはほとんどなく「中性」です。ちなみに、塩素は水に溶かすと「酸性」を示します。

 

■炭酸水
炭酸水とは、炭酸ガス(CO2:二酸化炭素)を含む水のことをいいます。ソーダ水・ソーダとも言われます。特にソフトドリンクの多くでは、飲み物に清涼感を与える目的でこの炭酸ガスを原料の一つに使用し気泡を立たせ、これは炭酸飲料とも呼ばれます。 自然界でも炭酸水は湧き水や温泉などの形で産出し、飲用可能なものはミネラルウォーター等の形で販売されています。現代では水と炭酸ガスに圧力をかけ人工的に大量生産されており、欧米のレストランでは水を注文する際、「炭酸水」か「無炭酸の水」かを選んで注文する形式が一般的です。炭酸水に調味料や香料を加えたものが炭酸飲料ですが、日本では素の炭酸水は主に飲食業における原材料(カクテルベース)として扱われ、一般消費者への普及は遅かったのです。

 

◆水に含まれる主なミネラルと役割
水に含まれている各成分は、それぞれ重要な役割を果たしているため、バランスよく摂取することが必要です。

・カルシウム
骨や歯の形成カルシウムは、骨や歯の主成分であると共に、神経の伝達を助ける働きや心臓の鼓動を一定に保つ働きも担っていると言われています。

・マグネシウム
ストレスに対抗マグネシウムは、エネルギー代謝を促進して疲労回復を助けしたり、筋肉の働きを調整する等の効果があると言われています。日常の食生活では摂取しにくい成分です。

・ナトリウム
体内の水分量調整ナトリウムは、多くは細胞の外側に存在しているミネラル成分で、細胞の機能を維持したり神経機能を正常に保つことに役立っていると言われています。

・カリウム
細胞・血圧の調整カリウムは、ナトリウムと一緒に摂取することで、血圧の上昇を抑制したり筋肉の働きをよくすると言われています。野菜や果物、豆類等に多く含まれます。

・亜鉛
精神を安定させる亜鉛は、精神を安定させるために不可欠な成分と言われています。亜鉛不足が続くとライラしたり落ち込みやすくなり、記憶力の低下、うつを招く原因になります。

・バナジウム
体内酵素の形成バナジウムは、牛乳やそばに極わずかに含まれるミネラルです。近年の研究では、糖尿病の血糖値を下げる働きがあるとも言われています。

 

◆水道水に含まれる塩素について
「水道水は飲めない」そんな決まりごとがあるかのように今では浄水器をつけたりミネラルウォーターを買ったりなど、水対策が成されています。昔は井戸水などもありとても飲み水はきれいだとされていたのですが、現在では逆に危険だという声もあります。水道水を直接飲む人は全体の3割程度だとも言われます。では水道水にはどのような成分が含まれているのでしょうか。水道水には、天然水やミネラルウォーターのようにミネラル成分が含まれています。ナトリウムやカルシウムやマグネシウムといったミネラル成分が含まれているのですが、それとは別に、やはり気をつけないといけない物質も含まれています。その代表が「塩素」です。そもそも、なぜ水道水に塩素が混じっているのかご存知ですか、私たちが生活排水として流しているお風呂やトイレの水、食器を洗った水などはそのまま下水道に入り、水道水の原水となっているのです。いろいろなところから流れ込んできた水ですので、そのままでは大腸菌や雑菌がうようよいますので水道水として使うことはできません。そこで塩素で殺菌するのですが、浄水場では塩素を2度投入して病原菌を殺菌消毒します。塩素は水道水の安全を確保するために必ず必要なものですので、水道水1リットル当たりに0.1mg以上の塩素が残るように決められています。 (これは日本での基準です)
この1リットルに0.1mgというのは浄水場から一番遠い家でも残らないといけませんので、もちろん浄水場から近い家ではもっと高い濃度になります。実際に、親戚の家でお風呂に入って、肌がかゆくなったことがありました。これは自宅より塩素濃度が高かったためかと思われます。
浄水場から一番近い家の塩素濃度は1mg/リットルにもなるそうです。これは、スイミングプールの塩素濃度よりも高い値だそうです。ここでは塩素のことを詳しく書きましたが、ほかにも腎臓機能障害やアルツハイマーを引き起こす可能性があるとされる「アルミ」や、水道水成分で最も危険だとされる「トリハロメタン」は発がん性物質と言われています。他にも流産の引き金になったり、肝臓や腎臓に障害を引き起こすのではとも言われています。また、「鉛」もよく聞きます。鉛管やアスベスト管は昔水道管の材質として使われていました。しかし、廃止され今でも急ピッチに取替え作業が進められていますが、全国の約20%がまだ鉛管やアスベスト管だそうです。この鉛管やアスベスト管から水が通るたびに鉛やアスベストの成分がわずかですが溶け出していると言われています。この鉛やアスベストも脳障害を引き起こしたり、痴呆の原因、腎臓障害、を引き起こすとも言われています。

1. 水道水を沸騰させて使うべき理由
水道水をそのまま使っている人は約4割という調査結果もありますが、水道水に含まれる「塩素」や、いわゆる「カルキ抜き」の方法が気になる人も多いのではないでしょうか。すでに知られていることですが、沸騰させて使うべき理由は「水道水に含まれる塩素を除去できるから」です。ただし、水道水を沸騰させた直後は「トリハロメタン」という発ガン性物質が約3倍に増加するため留意が必要です。

2. 水道水を沸騰させて安全に使うための3つのステップ
水道水を沸騰させると、塩素の除去と同時に殺菌もできますが、「トリハロメタン」という発がん物質だけは以下のように沸騰後に約3倍に増えてしまいます。トリハロメタンを除去するには「10~15分間沸騰」させておく必要があります。もし沸騰してすぐに火を止めてしまうと、わざわざトリハロメタンを増やした水を飲むことになってしまいます。気になる方は、以下の正しいステップで水道水を沸騰させて安全に使いましょう。

2-1. やかんや鍋を使うこと
トリハロメタンを除去するには_沸騰した状態を10~15分程度続ける必要があるため、やかんや鍋を使いましょう。電気ケトルや電気ポットは沸騰した状態を続けられないため、「水道水を安全に使う」という点ではおすすめしません。

2-2. ふたをしないこと
トリハロメタンや塩素は気化して抜けていくため、ふたをしないことが重要です。

2-3. 10~15分程度沸騰させること
トリハロメタンを除去するには10~15分沸騰させましょう。もし、10分以上待つのが面倒で、仮に沸騰後5分で止めてしまうとちょうど「トリハロメタンが最も多いタイミング」なので途中で止めるのはおすすめしません。

2-4. まとめ
正直、水道水を10分以上沸騰させて使うのは手間に感じた人も多いと思います。例えば「電気ケトル」や「電気ポット」はお湯を沸かすのに便利ですが、沸騰した状態を続けられないためおすすめできません。上記のような不便さを踏まえて、安全な飲料水を飲む方法を色々比べた結果、簡単で便利な方法として私はウォーターサーバーが最もおすすめと思っています。なぜなら、ウォーターサーバーの水は安全なので沸騰させる必要がなく、いつでも熱いお湯も冷たい水もすぐに使うことができるためです。なお、沸騰後にやかんや鍋に白い粉が残る場合があります。これは水分中に含まれるミネラル成分が固形化したもので、危険なものではありません。

 

◆蒸留水
蒸留水とは水を加熱などによっていったん沸騰させて気体の水蒸気にしてから、それを別の場所で冷却して液体に戻した純水(純度の高い水)のことです。この操作を蒸留と呼び、水の純度を上げるため(水から不純物を取り除くため)に行う。水の純度を上げる方法は何種類かあり、蒸留によってできた純水を蒸留水と呼びます。衛生上、最も安全な水といえば蒸留水です。蒸留水は塩類や有機物を取り除いた、化学的にみてほとんど純粋といえる水です。しかし純粋すぎて味がないのに等しく、これでコーヒーを淹れると味わいの乏しいものになってしまいます。つまり、水というものは塩類や二酸化炭素を適当に含んでいるほうが味覚的に良好なのです。

 

◆硬水 軟水、ふたたび
ミネラルウォーターを購入されている方であれば、知っていると思いますが、水には硬度が高く味にクセがある硬水と硬度が低く飲みやすい軟水の2つがあります。硬度が高い硬水を好まれる方もいますが、一般的に硬度が低く飲みやすい軟水を好む方の方が多いです。そして、硬度が高いかどうかはカルシウムやマグネシウムなどのミネラル分の量が影響しており、含有量が多いほど硬度が高くなります。また、ミネラル分が少なすぎても、不味くなる感じてしまうので、おいしいと感じる水道水にはミネラル分が適度に含まれています。残留塩素というのは、殺菌消毒する時に使用した時に残留する塩素のことで、水1Lに対して、塩素0.1mg以上入れないといけません。これは、法律で定められており、どの地域でもこのことは守られています。しかし、地域によって、含まれている残留塩素の量が違い、基準値ギリギリのところもあれば、量が多いところもあります。
塩素の濃度が高いとカルキ臭が強くなってしまい、不味く感じてしまいます。つまり、残留塩素が少ないところの水道水がおいしくて、多いところの水道水が不味いということです。また、水温が低ければ生理的においしいと感じるので、水温が高い水道水よりも低い水道水の方がおいしい水道水と感じます。

 

◆硬度
水には主にカルシウムイオンとマグネシウムイオンが含まれていて、水1000ml中に溶けているカルシウムとマグネシウムの量を表わした数値を「硬度」といいます。WHO(世界保健機関)の基準では、硬度が120mg/l以下を「軟水」、120mg/l以上を「硬水」といいます。簡単にいうと、カルシウムとマグネシウムが比較的多く含まれる水が硬水になります。東京の水道水の硬度は60mg/l前後で軟水に、エビアンの硬度は304mg/lなので硬水になります。また、一般的には、硬度0~100mg/lを軟水、101~300mg/lを中硬水、301mg/l以上を硬水に分けられます。
見た目は同じですが、まろやかに感じたり重々しく感じたり、水にも風味があるのはこのため。成分の違いから、一般的に軟水は口当たりが軽く、硬水はマグネシウムが多いほどしっかりした飲みごたえを感じるようです。日本の水のほとんどが軟水で、ヨーロッパや北米には硬水が多く存在します。これは大地を形成する地殻物質が異なるためです。天然水は地中にしみ込んだ雪や雨水が地層中で汚れやゴミを濾過し、地層中のミネラルを吸い取って湧き出しています。日本は国土が狭く地層に浸透する時間が短く、ヨーロッパや北米の大陸では地層に接する時間が長いことが、硬水と軟水を生み出す要因のひとつとされています。水の硬度はその土地の食文化と密接に関連しています。肉がメインの西欧料理ではミネラルが不足しがちなため、ヨーロッパでは硬水で不足しがちなミネラルを補っています。日本も食の欧米化が進み、食事だけではミネラルが不足しがちになっています。食文化のグローバル化が進んでいるのにもかかわらず、水のグローバル化は遅れたままになっています。食事によって、軟水と硬水を飲み分けてみていはいかがでしょうか。

 

◆コーヒーに適した水は「軟水/硬水」


第一条件: 湯冷ましで美味しい水
コーヒーに適した水として「湯冷ましで美味しい水」という話がありますが、人肌程度の温度が一番味が分かりますので、その温度で美味しければ第一条件はクリアしていると言えます。コーヒー抽出液の約99%は水分ですから、水が不味ければコーヒーが不味いのは当たり前です。この当たり前のことを実行せずに「美味しくないコーヒーだ」と思っている方がおられるのも事実です。もし水道水を使うなら、一度は沸騰させて塩素とカルキ臭を飛ばしましょう。いったん沸騰させた水を、抽出用の細口ポットに移せば温度も適温の90℃前後になって美味しくいれられます。

第二条件: 軟水と硬水
さらに自分好みのコーヒーをいれるために水を選ぶとしたら、どのようなポイントがあるのか。日本の水(水道水を含む)は「軟水」、ヨーロッパ、アメリカの水の殆どは「硬水」であると言われています。韓国も「硬水」だそうです。そういう訳で、書物などのコメントは日本の水「軟水」でいれた場合を基準に書かれています。ところで、軟水と硬水ではコーヒーの味が異なるのでしょうか、「軟水」でコーヒーをいれると「まろやか」で「酸味」が出やすく、「硬水」でいれると、「苦み」が強調されます。自分の好みや、その日の気分に合わせて水を選ぶのも楽しい作業です。軟水で入手しやすいミネラルウォーターは「ヴォルビック」や「南アルプスの天然水」、硬水では「エビアン」「ヴィッテル」等があります。 ミネラルウォーターを購入する際は、一括表示部分をチェックして水の硬度を調べてみてください。

 

コーヒーに適しているのは軟水か硬水か
まったく同じコーヒー豆の品種、焙煎の度合い、抽出の仕方で、水だけを変えてコーヒーを淹れた場合、コーヒーの風味や香りはどのように変わるのでしょうか、ドリップコーヒーはもちろん、お手軽なインスタントコーヒーで試してみても、明らかな違いを感じるはずです。

軟水で淹れたコーヒーの特徴

「軟水」を使って淹れたコーヒーは、もともとの水質の特徴である「まろやかな甘さ」と、コーヒーの「酸味」が際立ちます。軟水ならではの“とろみ”にも似た口当たりのコーヒーが抽出でき、飲みやすさと共にコクや香りもしっかり感じられます。

 

硬水で淹れたコーヒーの特徴

「硬水」を使って淹れたコーヒーは、コーヒー独特の酸味は打ち消されますが、キリッとした「苦味」が際立ちます。水の硬度が高いほど、苦味のしっかり感は強まっていき、コーヒーの深みを味わうことができます。

水道水や天然水のほとんどが「軟水」の日本では、慣れ親しんだ口あたりの良さから、軟水で淹れたコーヒーの味が一般的になっているかもしれません。水自体にクセがなく、やわらかい口あたりの「軟水」は、コーヒー本来の甘味、酸味、風味を楽しみたい人、飲みやすさを求める人に適しています。一方、硬い口あたりの「硬水」は、コーヒーの苦味を引き出す作用があることから、ゆっくり時間をかけて1杯を味わいたい人、ほろ苦さを味わうエスプレッソ好きの人などにお勧めです。軟水と硬水それぞれの特徴を知っていると、コーヒーの味わい方の幅が広がります。その日の気分に合わせてコーヒーを抽出したり、自分好みの味を見つけたい時には、水の硬度に注目してみてください。

エスプレッソ抽出での水の差
好みによりますが、硬水を使って入れると、苦味に深み出てるというか、まろやかになるようです。マグネシウムやカルシウムの含有量の多い硬水、すなわち、エスプレッソの強い苦味に負けないある程度強い(個性の強い)水の方が、苦味にまろやかさが加わり、美味しく感じるのではないでしょうか。逆に、マグネシウムやカルシウムの含有量の少ない軟水だとエスプレッソの苦味に負けてしまい、コーヒーの苦味がストレートに伝わってきてしまいます。素直にお茶など本来の味を味わいたいときは、軟水の方が良いと言うことになります。つまり、紅茶や日本茶、アメリカンコーヒーなどは、軟水のようです。

 

◆カルキとは
カルキとはオランダ語が語源で「石灰」のことです。水道水の殺菌、消毒で使われるカルキと呼ばれるものは、ドイツ語のクロームカルキから来ていて、塩化石灰を指します。つまり、石灰なんです。塩化石灰というのは水に溶けると次亜塩素酸イオンになり、漂白、殺菌、消毒の効果が現れます。「カルキ臭い」というのはこの「次亜塩素酸イオン」が原因なのです。ですが、カルキを入れたからといって、完全に水がきれいになるわけではありません。さらに、塩化石灰に含まれている塩素は、微生物を分解するときにトリハロメタンという物質を発生させます。このトリハロメタンとは、なんと発がん性物質だといわれています。しかもカルキ、つまり塩化石灰は、髪や肌のタンパク質を破壊し、細胞に大きなダメージを与えます。 肌の保湿力などを低下させ乾燥肌を引き起こし、子供では免疫力の低下が起き、骨の軟化やアトピー性皮膚炎を悪化させる原因になるとも
言われています。また、このカルキのせいで、水道水の味を著しく低下させているということもあります。臭いがヒドイときは飲めないという方も多くおられます。カルキとは、水をキレイにして水道水の安全性を高めているのですが、私たち人間や動植物にとっては、有害な一面もあると言えそうです。金魚やメダカを水槽に放つ前に水道水の水質を整えないと、すぐに死んでしまうのもこの理由です。

 

◆カルキ抜き
水道水にはカルキと呼ばれている塩素が含まれており、これが人体に害を与えるといわれています。そのため、健康のことを考えるのであれば、水道水に含まれているカルキを抜いた方が良いでしょう。自宅でできる簡単なカルキ抜き方法を5つご紹介します。

その1 沸騰させる
一つ目の方法は水道水を沸騰させて、カルキを蒸発させるという方法です。この時に注意しないといけないのは、沸騰後しばらく加熱を続けることです。沸騰したからといって、すぐに加熱を止めてしまうと、完全にカルキを抜くことはできません。

その2 ハイポ錠剤
二つ目の方法はハイポというカルキを除去する錠剤を使用する方法で、熱帯魚や金魚などを飼育する際に有効です。

その3 レモン汁
三つ目の方法はレモン汁を入れて、塩素を分解させる方法です。水道水の中に含まれているカルキに還元作用のあるレモン汁を入れることによって、塩素が分解されます。また、レモンではなく、ビタミンCが含まれているものであれば、代用も可能です。

その4 緑茶を混ぜる
四つ目の方法は、緑茶を混ぜて塩素を分解させる方法で、これはレモン汁と同じ原理です。
緑茶にはカテキンというレモンと同じ還元作用のある成分が含まれており、このカテキンが塩素を分解してくれます。

 

その5 汲み置きする
五つ目の方法は、1日~2日くらい汲み置きして、カルキを蒸発させるという方法です。1日~2日くらい水道水を放置しておくと、塩素は蒸発され、熱帯魚や金魚などの飼育に使用できるようになります。

 

◆カルキ臭
水道水には塩素と次亜塩素酸ナトリウム(キッチンハイターの内容物)の2種類の殺菌成分が含まれています。いずれも、一般にカルキ臭と呼ばれる独特の臭いがあります。沸騰させると塩素はすぐに揮発して無くなります。気体ですから当然です。次亜塩素酸ナトリウムも沸点が101℃ですので、揮発するか、分解して無くなります(分解温度は60℃程度)。その結果、カルキ臭が無くなるのです。なお、この沸騰の際に、トリハロメタンが生成するとの話もありますが、極めて微量です。塩素がトリハロメタンになるにはかなり特殊な条件が必要であり、そんな反応が起こる前に塩素は飛んでしまいます。 次亜塩素酸ナトリウムも酸素と反応して塩化ナトリウム(塩)を生成する反応が主に進行しますので、トリハロメタンの生成も極めて少ないでしょう。仮にトリハロメタンが生成してもトリハロメタンは水よりも沸点の低いものですので、水を沸騰させると減少していきます。また、塩素も次亜塩素酸ナトリウムもほっておくと自然に無くなるものです。たたただし時間は要します。なお、浄水器や煮沸した水道水は、殺菌成分が取り除かれてしまっているので、空気中の雑菌などで簡単に汚染されやすくなります。すぐに飲むのがベスト、保存するのはよくありません。

 

◆水道水の中の気体
水の中には水だけで無く、酸素や二酸化炭素等の気体も溶け込んでいます。加熱する事により、溶け込んでいる気体が気体の状態に戻り、気泡になります。加熱初期に発生する気泡は、主に溶け込んでいる気体が出て来た物と考えて下さい。さらに加熱を続けると、水自体が気体(蒸気)に変化し、大量の気泡が現れます。これが沸騰の状態です。一度加熱し、溶け込んでいる気体を気泡として放出した水は、溶け込んでいる気体の量が少なくなっているので、一旦冷やしてから再加熱しても気泡の量は少なくなります。ただし、冷却した状態で長期間放置すれば、再び大気中から気体が溶け込むので、最初に加熱した時と同じ状態になるはずです。

 

◆水道水に溶け込んでいる気体(=空気)
空気は78.03vol%が窒素、20.99vol%が酸素、0.933%がアルゴン、0.030%が炭酸ガスです。水(1cc)への溶解度は標準状態ガス換算で、窒素0.024cc(0℃)、0.016cc(20℃)、酸素0.049cc(0℃)、0.031cc(20℃)、アルゴン0.053cc(0℃)、0.035cc(20℃)、炭酸ガス1.71cc(0℃)、0.88cc(℃)です。深夜から早朝に室温が下がったところで溶解が進み、その温度とガスの分圧に対応する分が水に溶け、朝やや室温が上がって溶けきれなくなってそれが出てくるのでしょう。
水道水には、できるだけ空気が溶け込まないように給水されているのですが、どうしても少量の空気は含まれてしまうものです。水道水は加圧(圧送)されていますが、とうぜん加圧すればするほど、水道水に溶け込む空気の量は多くなります。

※空気に含まれる気体の割合
1.窒素78%  2.酸素21% 3.アルゴン1%、ここまでで100%になってしまいますが,以下は微量です.4.二酸化炭素0.032% 5.ネオン0.0018% 6.一酸化炭素0.000012%、この他,水(水蒸気)が1~2.8%の間を変動するのですが,変動するので普通はランキングから外されています。ヘリウム0.00052%と書いてある資料もあります。


◆喫茶店で「水」が運ばれる理由に、触れてみます
・口直し
 初めはブラックで飲んでいただき、口に合わない場合は砂糖やミルクなどを入れて、再度飲んでいただくのがお店のマナーらしく、ブラックで口に合わなかった人のための口直しの意味があるそうです。
・口臭予防
・利尿作用に対する水分補給
・オーダー確認 きちんとご注文を取ったかの印
・歓迎サービス
 一息ついてご注文をお選びくださいという意思

2023-10-27 21:16:00

6. 賞味期限

6.賞味期限
◆生豆
◇生豆の保存ポイントは過保護にしないということです。とりあえず、日の当たらない風通しの良いところに置いておくのが良いでしょう。
長期保存する場合は、湿気を嫌うので通気性のよい袋に入れてちょっと高い所に置くか、ぶら下げておいても良しです。 風呂場のような湿ったところに置かなければ、大丈夫です。
直輸入などの採れたての生豆を、フレッシュな状態のまま保存したい場合は、密閉して冷蔵庫に入れておくのも効果的です。 ただしその場合は、結露しないように冷蔵庫から出したら常温に戻るまでビンの蓋を開けないように気を付けてください。
また、冷蔵庫の中では他の食品の臭いが付く恐れがあります。臭いが移らないよう、必ず密閉した状態で保存して下さい。とりあえず、「生豆」は生きている種子です。長く保存する場合は、過保護にしないで風通しの良い所に置いておくのが一番です。
保存状態が良ければ、3年は保存できます。私が家で保存している生豆は、通気性の良い袋に入れて放ってありますが、5年以上経った今も現役です。
古い生豆は水分が抜けて、焙煎しやすく味もまろやかになりますが、豆の本来の香りや個性が失われていきます。新しい生豆は個性豊かな美味しさがありますが、まろやかさは感じにくくなります。 古い豆も新しい豆も、長所・短所がありますが、それなりの美味しさがあります。 同じ豆でも、焙煎時期をずらすことによって、違う味わいを楽しめるのです。

 

◇生豆は、木材のように周りの湿度によって水分を放出したり取り込んだりします。水分は12~13%と高め。密閉していると、かえってカビが繁することもありますので、通気性の良い容器またはビニール袋等に呼吸穴を空けたものに入れて、日が当たらない風通しが良い場所に保存しましょう。 保存状態(特に湿度)に気を付ければ、ご家庭でも数年保存いただけます。生豆は、古くなるほど失われる個性もありますが、寝かせることでまろやかな味わいが生まれることもあり、一定の条件で保存し、オールドビーンズ(オールドクロップ)として味わうこともできます。

 

1.短期間(直ぐに焙煎 ~ 2・3ヶ月)
この場合は、高温、高湿、直射日光を避ければ、特に、気を使う所は、無いのですが、理想は、低温の冷暗室です。容器は、通気性のある物、例えば紙、布等の袋でもOKです。

 

2.長期保存(オールドクロップを作る)
珈琲豆は、品種、銘柄で分ける方法と、採れてからの時間経過で分ける方法があります。

(1)ニュークロップ(その年に採れた新しい豆。グリーンとも言う。)

 含水量が多く、焙煎し難い。珈琲豆本来の味と香りがする。

(2)オールドクロップ(採れてから、3年以上経過した豆)
   含水量が少なく、焙煎し易い。味や香りの角が取れてマイルドの傾向になる。

3.保存方法(作り方)
容器は、豆がこぼれないメッシュのカゴ、又は、布の袋。保管場所は、風通しの良い、直射日光の当たらない場所で自然乾燥。時々、豆をかき混ぜ、高湿の梅雨期には、冷暗室に取り込む等の配慮が出来れば理想です。また、違った技法ですが(ダブル焙煎という)、焙煎機で一度強制的に水分を抜いてしまい、オールドクロップ状態に、一瞬にしてしまう技法もあります。

 

◆焙煎豆、粉
1.賞味劣化要因

◇温度
温度が高くなるほど、傷みやすくなります。学者らの研究によりますと10℃上がると賞味期間が約1/2になるそうです。(できるだけ低温での保存が良い)

◇湿度
湿度が高くなるほど、傷みやすくなります。特に焙煎した後の煎り豆は吸湿しやすいので注意が必要です。(缶の蓋や袋の口をきちんと閉めて保存する)

◇酸素
酸素が存在すると傷みやすくなります。(上記と同様に密封保存する)

◇光
光を受けると傷みやすくなります。特に直射日光(紫外線)は厳禁です。

 

2.保管場所
◇冷凍庫
最も適している。長期の保存に向く。
賞味期限は豆で焙煎後1~2ヶ月程度、挽いて3~5週間程度である。香り・味など、さほどの品質低下もなく保存できる。但し、庫内よりの出し
入れが頻繁な場合はむしろ、冷蔵庫がよいこともある。(外へ出したときに吸湿することがある)
焙煎後のコーヒー豆の水分含有率は約1%。なので凍らない。冷凍庫は冷蔵庫より空気の回りがゆっくりなので、においも吸いにくい。

 

◇冷蔵庫
適している。中期の保存に向く。
賞味期限は豆で焙煎後1ヶ月程度、挽いて2~3週間程度である。珈琲豆店では商品を見せる必要から、低温(冷蔵)ショーケースで保管する場合が
あるが、今のところ一番無難な方法と思われる。できれば8℃以下が望ましく、15℃位になるとやや傷みやすい。
ただし、コーヒの脱臭作用によって冷蔵庫内のにおいがコーヒーに移ってしまう。コーヒーを淹れたときに冷蔵庫内のにおいがすることもある。

 

◇冷暗所
短期間の保存と考えるべきである。
例えば食器棚などの場合、冬季はさほど問題ないが夏季は保存条件としては適しません。賞味期限は冬季、豆で焙煎後2~3週間程度、挽いて1週間~10日間程度である。同じく夏季では、豆で焙煎後5~10日間程度、挽いて3~5日間程度である。

◇常温室内(冬季 低温)
保存場所として、あまり適していない。 常温の缶や豆樽・保存ビン等で保管している場合、品質の維持はさほど期待できないと思われる。賞味期限は長く見積もっても焙煎後5~7日程と思われます。

 

◇常温室内(夏季 高温)
保存場所として、完全に適していません。 せいぜい、その日か次の日の消費分くらいに留めるのが良い。常温の缶や豆樽・保存ビン等で保管している場合、品質の維持は全く期待できないと思われる。夏季は人のいない室内は蒸し風呂状態であり、賞味期限は焙煎後2~3日程と思われます。

 

◇日数経過と味
焙煎後2時間経過すると酸化が始まります。焙煎した翌日、または翌々日くらいの豆が、 何とも言えない芳醇な香りがして、クラクラっときます。 では、焙煎したての豆はダメかというと、強い香りはありませんが、とても透明感のある味わいが楽しめます。
あえて使うと「ピュアな味わい」ってところでしょうか。焼きたてでしか味わえないこの感覚も、結構クセになります。 このクセは、自宅焙煎にのめり込んでいる方によく見られる症状です。

焙煎後日数  室内常温保存の場合            冷凍・冷蔵保存の場合
焙煎当日   鋭い味でさほど美味しくない     鋭い味でさほど美味しくない
1~2日後   強い香りとまろやかな味           ほのかな香りと強い味         
3~4日後  やや弱い香りとまろやかな味      強い香りとまろやかな味    
5~7日後  夏季は粉の場合、香味は薄い     やや弱い香りとまろやかな味    
約10日後  夏季は味・香りが濁る               弱い香りと柔らかい味  
約20日後  冬季でも香味、少なくなる          香り少なく、味も薄くなる     
約30日後                                          粉の場合、このあたりまで  
約50日後                                          豆の場合、このあたりまで  

 

コーヒー豆は、焙煎直後は特に二酸化炭素をたくさん含んでおり、粉の状態になると多くが失われますが、5~3割ぐらいは残ります。二酸化炭素は、豆の酸化を防ぎ、徐々に抜けると共に香りの成分を放出します。つまり二酸化炭素が残っているほど、風味の良い新鮮なコーヒー
いえます。特に、真空包装を常温で置いているとこの現象がよくみられます。これは二酸化炭素が袋の外に出られなくて膨張したためで、袋に穴が空いてゆるんだわけでありません。水分を失った焙煎豆は、軽くなり、ひじょうに乾燥しているため空気中の水分を吸収しようとします。焙煎した珈琲豆の保存に水分が大敵となるのはそのためです。逆にその性質を利用して珈琲豆を挽いたものは、吸臭剤としても使われる事があります。

珈琲の賞味期限は、焙煎からおよそ2~3週間です。珈琲は焙煎直後から成分の化学変化が始まり、豆の種類や焙煎度合いにもよりますが、香りやコクがバランスよく出てくるのが、焙煎後3、4日経過したころです。豆のまま(挽かない状態)で1~2週間目あたりが上質な香りのピークとなり、3週間以上経過すると、珈琲豆に含まれる諸成分が酸化を始めてしまいます。コーヒーは、焙煎直後から内部ガスを放出していきます。このガスこそ香り成分なのですが、面白いことに焙煎して2~3日は、あまり香りを感じられません。焙煎後3日程度経過したころから、香りが豊かになると共に苦味やコクも急速に出てきます。下のグラフは、平均的なコーヒーが経時変化によって風味がどのように変化するかを現したものです。※豆(挽かない)の状態で、冷暗所に保存した場合です。

このグラフでも分かるように、香りは1週間目前後にピークを向かえ、その後緩やかに下降していきます。一方、苦味とコクは緩やかな上昇を続けますが、2週間前後を境に、苦味成分が香りを上回ります。

3週間ほど経過すると、香りを殆ど感じられなくなり、悪く言えば苦いだけのコーヒーになってしまいます。そして、これ以上経過したコーヒーは、普通の食料品同様「酸化」を始めます。焙煎されてコーヒーは、茶色く色づいていることから、酸化してしまっても見た目には判断がつかないため、経時劣化したコーヒーを口にしている場合が少なくありません。

 

焙煎直後のコーヒーの味は
焙煎したコーヒー豆は、例えていうなら炭のような、小さな穴がたくさん開いている「 多孔質状」の構造をしています。つまり小さな部屋がたくさあるような感じを 思い浮かべていただけるといいと思います。その部屋の中には、二酸化炭素を中心とした気体の成分(以降「ガス」)が たくさん詰まっています。特に焙煎直後は部屋の中にそれでパンパンになって いるような状態です。このガスには、コーヒーのいい香りの成分ももちろん 含まれています。焙煎から間もないコーヒー焙煎豆を使ってコーヒーを淹れると、お湯を注いだ 瞬間に大きく膨らみますが、これはこのガスが一気に外に出てくるために起こる現象です。それは確かに新鮮な証拠ではあるのですが、実はこれによってコーヒー の抽出状態(お湯によって効率よくコーヒーの成分を取り出せる状態)があまり 良くない状態になってしまうのです。

 

<焙煎当日のコーヒーは『落ち着いていない』味>
要はコーヒー豆の部屋の中にお湯を入れていってコーヒーの成分を溶かし 出したいのに一気に大量に外に出てくるガスがそれを邪魔する、といとわかりやすいでしょうか。
これはどんな淹れ方でもそうで、圧力をかけるエスプレッソやSteampunkと いったものはよりその影響が大きくなってきますし、カッピングですら焙煎直後は正確にフレーバーを感じることは困難になるほどです。ひとことでいうと「落ち着いてない」感じの味になりがちです。
やむを得ず焙煎当日のコーヒー豆をSteampunkで淹れるときは、先にコーヒーを挽いてからマシンを始動させていることがありますが、これは実はある程度ガスを飛ばして良い抽出状態を作るためにやっていることなのです。

 

<焙煎2~3日後からコーヒーが美味しくなってくるわけ>
ここまで読んで頂ければもうお分かりかもしれませんが、焙煎から少し時間が 経つことによってガスがほどよく抜けてきだすことで、良い抽出状態を作り やすくなって、コーヒーの味がよくわかるようになる、というわけなのです。

 

<焙煎直後の味は?>
焙煎後、すぐに挽いてコーヒーを淹れてみました。炭酸ガスが大量に含まれていることからモコモコと豆が膨らみます。この炭酸ガスによって、味が安定しなくなると言われています。味を安定させるために、炭酸ガスをある程度抜かす必要があるので、2、3日寝かせるというのが一般的です。ですが、今回は即飲んでみます。味は…「美味いです!」やっぱり落ち着いて癒されます。が、寝かせた後とはやはり味が少し違うように感じました。少しライトな感じがします。味に深みが弱いというか軽い感じの印象はありました。これが焙煎直後のコーヒーのデメリットでしょうか。ただ、飲めないというほどではなく、普通に美味しいです。なぜ、2、3日寝かせる必要があるのか?
喫茶店は、コーヒーがメインの専門店になります。その店のオリジナルブレンドコーヒーもあるでしょう。そのブレンドコーヒーが淹れる度に味が変わってしまったら、プロとは言えません。常に最高のクオリティを安定して出せるのがプロだと思います。そのため、焙煎直後でも十分に美味しいですが、プロとしては味を安定させるために寝かせる必要がある。というところから、焙煎後3日目以降が飲み頃というのが広まったのだと思います。もちろん、寝かせたら美味しくなります。味に深みが出ます。でも、焙煎直後は焙煎直後の良さがあると思います。
喫茶店や通販ではなかなか焙煎直後のコーヒーを飲むことは難しいと思いますが、焙煎したての豆を店頭販売しているお店であれば、その日のうちに挽いて淹れて飲むことは可能です。焙煎直後から毎日1杯ずつ飲んで、味がどのように変化していくのかを楽しむのもおもしろいものです。

 

◆抽出液
1.ホットコーヒー
◇酸化は、光、温度、空気によって酸化していくのですが、淹れたコーヒーは、どんどん酸化していき風味が落ちていきます。そのため、お店などでは落として30分経過したコーヒーは破棄するところも多いかと思います。ただし、風味を気にしないのであれば、 保存は可能です。淹れたコーヒーは、お湯で作ってしまうと、熱ですぐに酸化が始まりますので、 作る際は、水出しで淹れて保存する方法が酸化しにくくなります。

 

◇温かいコーヒーの場合、魔法瓶などで保存するという方法がありますが、どんな入れ物に入れていても、熱によって酸化が進みます。
コーヒーメーカーの保温機能によって、保温されたコーヒーが酸化して酸っぱくなったり、美味しくなくなるのと同じ原理です。ですので、温かい状態で保存、持ち歩きたい場合は、お勧めできる方法はありません。その都度淹れてコーヒーを飲まれることをお勧めします。持ち歩きたい場合は少々面倒ですが、お湯を魔法瓶に入れてその都度作る、もしくは出先に電子レンジがあるのならアイスコーヒー(水出しコーヒーなど)を持っていき、マグカップなどに移して温めるという方法をとる方法が良いと思います。

 

保存期間(賞味期限)の目安は?
温かい状態での賞味期限は、風味という観点から30分以内。1時間もするとかなり風味が落ちていて美味しくありませんし、30分以内でも美味しくなくなっているかもしれません。

冷めたコーヒーは何故マズイ
1.酸化。
当然冷めると酸化はします。その酸化を最小限に抑えることです。

 

2.元々マズイ
人間の舌は熱い時よりもぬるい時の方が味の変化に敏感になります。豆の鮮度、淹れ方など、そもそもそこからマズイ可能性はあります。熱いからマズク感じなかっただけかもしれません。私も以前冷めた時にマズク感じ、色々と試してみました。まず、チャフ(薄皮)を取り除く。私は普段臼刃の手挽きミルで歯の位置を最低にして、豆を砕くようにして豆とチャフを分けます。その後新聞紙に一旦広げて揺すりながら息を吹きかけてチャフを飛ばします。これでチャフはほとんど無くなります。その後電動ミルで挽きます。こうして入れたコーヒーは冷めても全然渋みが強まらずおいしくいただけます。あと低温で淹れる。といってもコーヒーを一番うまく抽出できるのは82~84℃と言われていて、そこら辺で淹れれば美味しくいただけます。また、あまり浅煎りの豆は使用しないこと。ハイ・シティなどが一番バランスが良いです。ミディアムはどうしても冷めてから酸味が強まる傾向があります。

焙煎したコーヒー豆と同じ。冷める過程で酸化するからです。「すっぱくなる=酸化している」ということです。喫茶店で淹れるアイスコーヒーは、急冷や水出し等で酸化を最低限に抑える工夫をしています。冷蔵庫で冷やした場合も同様です。ゆっくり冷えるため、酸化が進んでマズくなります。
逆に、温め直した場合ですが、度を超すと「えぐ味」が出てマズくなります。基本、淹れたら(開封したら)保温しても20~30分で味は劣化するものと思ってください

おおまかにはホットコーヒーは中煎り、アイスコーヒーは深煎りなんです。アイスは温度が低い分舌が苦みを感じにくいです。ですので酸味は強く感じます。

 

2.アイスコーヒー
常温に置いておくと酸化に加え雑菌の繁殖が出てくるので、基本的には冷蔵庫での保存となります。保存方法としては、水出しコーヒーポットで作りながら冷蔵庫で保存されるか、水出しで作られたもの、もしくはぬるめのお湯で溶いて水を入れたり氷を入れて冷ましたものを密閉できる容器に入れて、封をしっかりとして冷蔵庫で保存という形になります。

 


保存期間(賞味期限)の目安は
目安としては、24時間ですが、2~3日程度なら保存は可能かと思います。ただし、時間が経つにつれ風味は損なわれていきますので、できるだけ早めに飲まれることをお勧めします。なお、2~3日以上保存することは可能で、 実際1週間保存されている方もおられます。ですが、水の質やコーヒーの濃さなど様々な状態で劣化速度は変わってきますので、目安としては、やはり2~3日が無難かと思います。

2023-10-24 13:08:00

5. 焙煎

5.焙煎
焙煎(ロースト)とは、コーヒーの生豆を炒る加熱作業のことです。収穫・精製された生豆は淡緑色をしており、味も香ばしさもほとんどなく、この状態では飲むことはできません。焙煎が進むと豆は茶褐色、さらに黒褐色へと変化していきます。焙煎によって、豆に含まれる成分が化学変化を起こし、揮発性の素晴らしい香りや、苦味、酸味、甘味といったコーヒー独特の風味が生まれます。焙煎時間や熱のかけ方の違いによって、コーヒー豆には浅炒り・中炒り・深炒りといった焙煎の度合いが生じ、コーヒーの風味が大きく変化します。

【焙煎度について】
焙煎度は、全部で8段階に分かれています。一般的に、浅く炒ったものほど「酸味」が強く、深く炒るほど「苦み」が強く感じられるようになります。このことは生豆に含まれているさまざまな成分が、焙煎時に化学変化を起こし、酸味や苦味が生成されていることを示しています。この変化が、コーヒーの色、味、香りに大きな影響をあたえ、独特の風味をもたらします。

 ❶ ライトロースト

うっすらと焦げ目がついている状態。黄色がかった小麦色。香り・コクはまだ不十分。

 ❷ シナモンロースト
シナモン色。ごく浅い炒り方で、まだ青臭く飲用には適さない。

 ❸ ミディアムロースト
茶褐色。アメリカン・タイプの軽い味わい。

 ❹ ハイロースト
ミディアムよりやや深い炒り方。喫茶店や家庭で飲まれるレギュラーコーヒーは、この段階のものが多い。
 
❺ シティロースト
最も標準的な炒り方。鮮やかなコーヒーブラウン。これも喫茶店や家庭で味わうことが多い深さ。最近ではエスプレッソ用としても用いられる。 
 
❻ フルシティロースト
ダークブラウン。アイスコーヒー用の豆を炒るときはこの段階まで熱を加える。「炭焼珈琲」もこのタイプが多い。シティ同様エスプレッソにも用いられる。
 
❼ フレンチロースト
強い苦味と独特の香りが楽しめる。カフェ・オ・レやウィンナーコーヒーなど、ヨーロピアンスタイルのアレンジメニュー向きである。

 ❽ イタリアンロースト
色は黒に近い状態。強い苦味と濃厚な味わい。これが最も深い炒り方で、かつてはエスプレッソ、カプチーノなどに使用されることが多かった。
 

【手順、ポイント】
① 火にかける。
中火で高さ10〜15センチくらいのところで、水平に保ちながら網をしっかり振ります。焼きムラができないように、手首を使ってリズミカルに揺すり続けます。3分ほどすると水分がけ、少し色づいてきます。そのまま炒り続けると、薄皮が取れて薄茶色に変化してきます。

②  1爆ぜ(ハゼ)
さらに10分くらい炒り続けると、パチパチとはじける「爆ぜ(ハゼ)」の音が聞こえてきます。1ハゼが終わった時が「中炒り」

③  2爆ぜ(ハゼ)
焙煎開始から15分くらい経つと、再び「チリチリ」という音がしてきます。これが2ハゼで、豆が十分に膨らんできた証拠です。ここまで炒ると、煙が出てコーヒーらしい香ばしい香りがし、「中深炒り」程度になっています。ここからは焙煎の進行も早いので、好みの炒り加減を見極めて火から 下ろしてください。

④ 焙煎後は素早く冷ます。
火から下ろしたら網にあげます。豆にこもっている熱でも焙煎が進んでしまうので、うちわやドライヤーの冷風などで急冷します。粗熱が取れたら、そのまま置いて完全に冷ましてできあがり。

Point1:爆ぜ(ハゼ)について
焙煎によって豆の内部が熱膨張することで、内部が割れて「パチッ」という「爆ぜ(ハゼ)」音が聞こえます。焙煎時間によるハゼの目安は図のようになります。

Point2:薄皮に気をつけましょう
焙煎中には豆からはがれた薄皮(チャフ)が舞うので、ご自宅のキッチンで焙煎する場合は気をつけてください。カセットコンロをお持ちの方は、屋外(風のない日に)で焙煎するのも良いでしょう。

Point3:焙煎した豆の抽出について
焙煎したてのコーヒー豆はガスを含んでいるため、焙煎後すぐに淹れるとお湯とコーヒーがなじみにくく、あっさりした味わいに抽出されることもあります。お好みにもよりますが2日くらい置き、少しガスが出てから淹れても良いでしょう

 

【伝熱方式による焙煎の違い】
焙煎には様々な伝熱方法がありますが、焙煎方法ごとの特性と、生豆が持つ特性を考慮して、最適な焙煎時間や加熱方法をとる必要があります。

❶ 直火式焙煎
焼き鳥、うなぎ、網焼きステーキなどのように、文字通り生豆に直接火をあて炒る方法が直火式焙煎です。手網を使った焙煎もその一つ。コーヒー豆は直火で加熱すると焼きムラが生じやすく、中心部まで均一に焼くことは難しいです。プロたちは卓越した焙煎技術によって、香りやコクがストレートに出た、メリハリある独特の風味を作り出しているといえるでしょう。

❷ 熱風式焙煎
直火ではなく、熱源から発生した熱風を使用した焙煎方法です。熱風式焙煎は外部のバーナーで発生させた熱風をドラムに送り込み加熱するため、熱量のコントロールをしやすく、ムラなく均質に炒り上がります。この方式は、豆が持つ個性を安定的に出しやすく、大量のコーヒーを効率よく焙煎することができるため大型工場など多くの場所で使用されています。

❸炭焼コーヒーの焙煎
炭火による間接加熱で作られるコーヒーを炭焼コーヒーと呼びます。炭の熱源は赤外線の放射量が多く、温度変化の上下差が少ない点が特徴と言えます。炭火は長時間の焙煎に適した熱源であり、間接加熱として利用した場合、コーヒー豆の表面から中心部にかけて均一に加熱することができます。焼きムラのない、コーヒー豆の持つ特性がよく出たコーヒーであるとともに、炭火特有の香ばしい香りが独特の風味を醸し出しています。

◎遠赤外線焙煎
備長炭と同じ遠赤外線で焙煎するセラミック遠赤外線コーヒー焙煎機があります。
遠赤外線のもつ「物質の分子を振動させる働き」により、じっくりと豆の内部まで加熱し、芯からふっくら香り高いコーヒーを焙煎することができます。遠赤外線加熱で、コーヒ豆の繊維を壊さないので、豆本来の味を閉じ込め、香り長持ち。雑味や苦味、渋みを抑え、香り、甘み、コクを楽しめる仕上がりです。

 

2023-10-15 12:59:00

4. 体調と味覚

4.体調と味覚
味を感じるメカニズムとは、私たちは“味覚”をどのように感じているのでしょうか。口の中を見てください。舌の表面には、ブツブツとした突起が無数にあります。これが味蕾と呼ばれる、味を感じるセンサーです。舌の部位によって、辛みや酸味、甘みといった、さまざまな味を感じるセンサーが備えられています。食べ物を口に入れたとき、その中の化学物質とこのセンサーが結合し、味成分が分析されます。そして、この結果は脳神経を通じて脳に送られ、味を感じます。脳の中でさらに処理され、これまで経験した味との照合が行われ、最終的に、なんの味かということが分かるシステムです。この照合には、高度な脳機能が使われます。 食べた瞬間に、昔の光景が思い浮かんできたり、腐っていると判断して吐き出したり、酸っぱいと判断して唾液をたくさん出したり、味を感じるだけではありません。例えば、感情的に落ち込んでいるときには、どんなものを食べてもおいしく感じられないし、そもそも味がよく分からないというのは、そのような脳の機能によるのです。
 
○整理的に、おいしく感じるもの
・空腹時 → カロリーになりやすい糖分や脂肪
・喉が渇いている時 → 冷たい水分
・身体中の塩分濃度が低い時 → 食塩
・肉体疲労時 → 代謝を促進するクエン酸等の有機酸
・精神疲労時 → 苦味の多い薬効成分

例えば、汗をかいて喉が渇いたときは、冷たい水やビールが最高においしく感じます。一方、肉体仕事をしてお腹がすいているときは、旨味のある濃醇で甘口タイプの日本酒がおいしく感じます。また、スポーツで身体が疲れたときは、酸味を感じる味覚が弱まり、疲労物質の代謝を促進する酸っぱいものがおいしく感じます。長い会議などで精神的に疲れると、苦味の感覚が弱まり、刺激の強いブラックコーヒーがおいしく感じるのです。

 

○習慣的に、おいしく感じるもの
味覚や嗅覚は、食べられるかどうかを見分けるために発達したと言われるように、食べ物の基本は安心して食べられるかどうかです。したがって、いつも食べ慣れているものは安心できるので、おいしく感じるようになっています。お袋の味と言われるものは、正にその代表です。西洋人に鰹節のダシがよくきいた吸い物を飲ませますと、旨味はおいしいと感じるのですが、香りは生臭い、魚臭いと言って嫌います。
また、酒造りをしている人にどこの酒がおいしいかと聞くと、必ず自分の蔵のレギュラー酒という答えが返ってきます。初めの頃、義理でそう答えていると思っていたのですが、そうではなく、飲み慣れているため、実際に自分の蔵の酒を一番おいしく感じているのだということが分かりました。

 

○精神的に、おいしく感じるとき
食べたり飲んだりする時、まず口にする前に、その食品に関する色々な情報から、味わいなどをイメージし期待を持ちます。そのイメージと、実際に口にした時の香味の感覚が合っている場合は、おいしいと感じます。その情報には、容器の形や色、ラベル、裏張りの説明文などがあります。例えば、黒ビンに楷書体の漢字で書かれたラベルに入っている酒であれば重厚な味わいを、水色のスモークビンにひらがなのやさしいラベルであれば、ソフトで軽快な味をイメージさせます。そして実際に中身の酒を飲んでみて、その香味がイメージに合っていれば「おいしい」、違っていれば「まずい」となります。また、仲間と飲んでいるときに、声の大きい人が「この酒はおいしい」というと、周囲の人たちも最初はそうは感じなかったけれど、なんとなくおいしく思えてしまうことがあります。お酒は特に、この傾向が強いようですが、これも精神的おいしさの一種だと言えます。

 

○肉体疲労時の特徴
疲れると「活性酸素」が生まれます。活性酸素は体にダメージを与えるので、それを防ぐために酵素(SOD)が使われます。酵素(SOD)が活性酸素を破壊して、体は守られる。
このSODと呼ばれる酵素は、体内で作られます。酵素を作る時に使われる原料が「亜鉛」なのです。亜鉛は他にも、アルコールを分解する酵素など、いろいろな酵素の原料となります。ところが亜鉛自体の量は限られているので、酵素でたくさん使われると他に回りません。「亜鉛」は、味覚を感じるためにも使われます。亜鉛が他で使われると、味覚に回ってきません。そのため「味覚障害」が起きます。

「疲れていると酸っぱく感じるクエン酸ドリンク」などの製品がありますが、体調によって味覚が変わるのです。酸っぱいものを甘く感じたり、いつもより塩辛く感じたり。そのメカニズムがわかれば体調をチェックするバロメーターにもなるようです。
味覚が変わった経験はありますよね。レモンや梅干しなど酸っぱいものがいつもより甘く感じる、逆にいつもより酸っぱく感じる、しょっぱいものが凄く塩辛く感じる、コーヒーがいつもより苦いなど、味覚が変わったな、と感じる経験はあるはずです。 一過性のものである場合もあれば、一度変わった味覚がそのまま続くこともあります。これにはさまざまな理由がありますが、体調の変化を教えてくれていることもあるので覚えておきたいものです。
まず、ナトリウムが不足しているとクエン酸を甘く感じます。クエン酸ナトリウムが入っているスポーツドリンクなど飲んだ時、喉が渇いていると甘く感じるのに、通常時は少し酸っぱかったり、しょっぱくて美味しくないと感じることが多々あります。これは汗をかいたり水分が不足して体内の塩分(ナトリウム)が薄くなると、体がナトリウムを補給しようとし、本来酸味のあるクエン酸を甘いと認識することで、たくさんのナトリウムが補給できるように脳が指令を出しているのです。そのためナトリウムが十分な時には必要以上に摂らないよう、酸味やしょっぱさを感じて美味しく感じられないようになっているのです。
また、刺激を強く感じるときは体が弱っています。苦みや酸っぱさは、本来毒のあるものや腐敗したものの味覚と共通しています。人間の生存本能として、苦いもの、酸っぱいものは体が拒否しようとします。しかし、飲食しても問題ないという経験や旨味や香りといった別の要素が複雑に絡み合って、苦かったり酸っぱくても美味しいと感じるのです。しかし刺激物には違いありませんから、体調が弱っている時には防御本能でより苦く感じたり酸っぱく感じるというわけです。刺激物がいつもより濃く不味く感じる時は、体が刺激物を避けていると思ってみてください。

 

○精神疲労時の特徴
人はストレス状態では味の感受性が異なることが知られています。疲労やストレスが貯まると唾液の性状が変わることによって肉体的疲労時は酸味、精神的疲労時は苦味を一時的に感じにくくなることがわかっています。
これは日ごろ私たちが激しい運動をした後に、酸っぱいレモンや梅干しを食べるといった行動に現れています。
同じように仕事や対人関係でストレス状態の時に、渋いお茶やコーヒーを無意識で飲む行動は、肉体的疲労時に疲労回復作用のあるクエン酸を得ているのと同様、精神的疲労時には苦味を感じにくくすることで、苦味のある食べ物の薬理作用を利用していると言われています。
また、甘味もストレスを受けた後では強く感じるようです。苦めのチョコレートを使った実験で、ストレス前後では後の方が甘味を強く感じ、苦味を弱く感じることが報告されています。つまり精神疲労の後にチョコレートを食べたくなるのは、平常時よりも美味しさが増加しているからなのです。

 

○病気や体調不良時の特徴
舌には味覚を感ずる味蕾とよばれる細胞があり、そこからの刺激が神経を経て脳に伝わり、甘い、塩辛い、酸っぱい、苦いなどの味覚として感じます。味覚障害は、このような味覚細胞と神経の伝達機構に障害のあるときに起こる異常です。

(1)亜鉛欠乏による味覚障害
  亜鉛は必須微量栄養素のひとつです。偏食、朝食抜き、ファストフードやコンビニの弁当で食事を済ますという食生活が習慣になると亜鉛欠乏症になります。

(2)薬剤による味覚障害
  薬による味覚障害も時々見られます。降圧利尿剤・解熱鎮痛消炎剤・抗ヒスタミン剤・ペニシリン系を中心とした抗生物質・制ガン剤・副腎皮質ホルモン剤などの長期連用・併用で尿に多く亜鉛が排出されるために味覚が障害されることがあります。投与中止で味覚は元に戻りますが、回復に時間がかかることもあるようです。

(3)全身の病気による味覚障害
 溶血性貧血・糖尿病・胃切除・肝疾患・ネフローゼ・透析・腫瘍・膠原病・内分泌機能低下・新型コロナウィルス感染などが挙げられます。

(4)口腔の病気による味覚障害
舌の病気である舌炎や舌苔(ぜったい)口内乾燥症・かぜによる喉の病気でも味覚障害をおこします。シェーグレン症候群では、口内乾燥により味覚障害をきたすことがあります。ヘビースモーカーとパイプ常用者、重金属中毒、頭頚部の放射線照射後などにも発症します。

(5)心因性味覚障害
うつ病・ヒステリー・ストレスなども味覚障害をおこすといわれています。しかし、うつ病は抗不安薬や抗うつ剤を常用していることから薬物による影響もあるようです。

 

○いらいら時の特徴
しかめ面で辛子を舐めると、より辛く感じます。脳は刺激が強い味だけを感じてしまいます。笑顔だと、ふくよかな味を感じるようになります。

 

○空腹時の特徴
味覚の一番大事な役割は有害物を感知すること。
空腹時と満腹時では、甘味の感受性が変化します。空腹のときは、脳内の内因性カンナビノイドの作用で甘味の感受性が高まる。満腹のときはレプチンというホルモンの働きで、甘味の感受性が低下するため、あまりおいしくないのです。
とても精巧なシステムに思える味覚ですが、ほかの感覚と比較すると、アバウトな側面も見えてきます。嗅覚と比べれば、味覚は大雑把といわざるを得ません。何しろ嗅覚は、300種類以上の受容体を備えているのです。それほどの数の受容体が、異なるにおい分子に対応しており、理論的には300種類のにおいを嗅ぎ分けられることになります。もちろん味覚も、5種類の受容体を最大限に駆使してがんばっています。例えば甘味受容体の表面には、甘味成分がくっつける部位が複数あり、成分がどこにくっつくかで甘さの微妙な差を見分けるという。1つの受容体が違う味を区別するのはすごいと思いますが、300種類と比べたら桁が違います。
しかし味覚と嗅覚は、もともと役割が違うのです。生き物にとって嗅覚は、遠くの食べ物や敵を感知する感覚、においの元を精密に区別することに意味があります。一方、味覚は口に入れたものが対象なので、リンゴとナシが区別できなくても、生きていくうえではそう問題ではありません。でも腐ったリンゴは、絶対に判別しなくてはいけません。毒物や腐敗物はたいてい、酸味や苦味を帯びています。それを感知するには、微妙な差を見分けるより、一括りに「毒だ!」と感じる方がうまくいくのです。味覚が五つの基本味という“大雑把”な方式になったのは、元をたどれば生き物として生き残るためだったのです。

 

○必要な栄養はおいしい 体調によって味が変わる
三つの基本味=甘味、うま味、塩味はどれも、体が必要とする栄養成分の味です。ここにも、生き物が生きていくために身につけた、見事な性質があり、体が必要な栄養の味は、おいしいと感じるのです。
例えば空腹で体がエネルギー不足のときは、脳内物質の作用で甘味の感受性が高まる。すると甘いものがおいしく感じられ、食が進む。満腹になると今度はレプチンというホルモンが働き、甘さの感受性が鈍る。「体の要求に耳を澄ませば、必要な栄養がおいしく食べられる。昔から言われる通り、空腹は最高のソースなのです。

 

○年齢差
味蕾を構成する味細胞の数は、加齢とともに減少し、また生理的に神経の味を感じる機能の低下が認められるので、老人では味覚低下が起こりやすくなります。また、老人は 一般に唾液分泌も低下しており、口腔内の乾燥や舌苔など味覚機能の障害となるものが多いのです。

 

○男女差
大人気のスイーツ等の情報は女性から広まりますし、甘いもの好きには女性が多いようです(お菓子の消費量も女性は男性の1.8倍)。これには理由があり、女性ホルモンの分泌が影響しています。
ラットの実験では、女性ホルモンを分泌しているラットとそうでないラットを比べて、分泌させたほうのラットが甘いものを好むことがわかりました。
では男性はどうでしょう。実は、男性のほうが女性に比べて味覚が鈍いのです。1888年に「味覚の鋭さ・鈍さに関する最初の実験」が行われました。実験内容はシンプルで、男性と女性に『感じにくい味 = 薄い味』を何種類かテイスティングさせて正解できるか、というものでした。例えば、ほんの少し砂糖や塩などが溶けた味の判別です。その結果、当時は『甘い・しょっぱい・酸っぱい・苦い』の4つの味しか知られていなかったのですが、4つすべてにおいて女性が優位であることがわかりました。さらに、今世紀に入って2000年に旨味が発見されて、旨味も計測したのですが、これまた女性のほうが鋭いという結果が出ました。つまり、女性が「ちょうどいい」と感じる味を、男性は「薄い」と思ってしまうということ。そのため、女性から見て「男性は濃い味が好きだ」と感じるのです。
なかには、男性でも優れている人はいますが、平均的には女性のほうが優れているのが事実です。女性が味覚の鋭さを持っているのに、味覚のプロである料理人には男性が多いですよね。「味覚や嗅覚は、才能があることは前提ですが、訓練を重ねることで習得できます。アスリートのようなものですね。そのうえ、女性には毎月ホルモンバランスの波があるので、なかなか味覚が一定にならないのです。普段は好まないものを、その時期には好きになる場合も多いようです。

女性は、<甘い>、<酸っぱい>、<塩辛い>、<苦い>、<うま味>の5つある味覚のすべてにおいて男性より鋭いことが指摘されています。女性ホルモンの一つであるプロゲステロンが、味覚を鋭くしている可能性があります。太古の昔から、女性は家にいて子育てをする必要がありましたので、味覚を鋭くすることにより、食品の品質の良し悪しを確かめ、自分だけでなく子供を守ろうとしたのかもしれません。

 

○恋愛モード
恋をしたり、何か楽しいことがあると、脳はさまざまな味の判断を“間違えて”しまいます。特に、人にとってプラスの方向である“甘み”を強く感じることが分かっています。そのため、恋愛をしているときには、普段より食べ物をおいしく、甘く感じるのです。また、恋人が作ってくれた食事や、もらった食べ物を味わうときには、この反応が特に強く起こるといわれています。さらに、何年か後にそのことを思い出すとなんとなく甘い雰囲気がするのも、このような脳における味の変換作用が大きく関係しています。脳と食べ物の味には、切っても切れない深い関係があるのです。

 

○雨降りの特徴
まず、雨の日はいつもよりも湿度が上がるため、色々な物の匂いを濃く強く感じられます。コーヒーも雨の日はいっそう際立っていい香りを放つと言われています。
また、雨降りには味が良くなると言われている食べ物があります。それはラーメンなのです。雨の日は気圧が下がるため、塩分を感じにくくなるようです。無意識に塩味のダシ汁をたくさん飲んでしまうというのです。美味いからといって、スープの飲みすぎには注意が必要です。また、気圧が低いとお湯の沸騰する温度が低くなるため、うまみ成分がアクになる前にお湯が沸き美味しくなるというのです。つまり、晴れの日と雨の日で味が違うのは、気圧とスープのアクの関係なのです。晴れの日は鶏ガラでラーメンのスープを作る際にアクがたくさん出ます。一方、雨の日は出るアクの量が少ない。このアクの少なさが美味しさの秘密です。鶏ガラから出る旨味成分は95℃以上になるとアクになる。しかし、雨の日は低気圧で、スープの沸く温度「沸点」が低くなります。スープは沸騰させないと良いスープにならないが、雨の日は旨味成分がアクになる前にお湯が沸く。
そのため、旨味成分がスープにたくさん残されるのです。

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