日記
8.湯を沸かす
8.湯を沸かす
◆沸騰
沸騰する前に鍋の底などにつく気泡は、全て水の中に溶けた空気です。沸騰前は水蒸気や湯気は水の表面から発生するだけです。紅茶を淹れるときは、お湯を最大の熱い湯で淹れるとジャンピングし茶葉が開き、おいしくなります。最大とは沸騰してから30秒後、冷めにくい熱々のお湯になるときです。水の中には水だけで無く、酸素や二酸化炭素等の気体も溶け込んでいます。加熱する事により、溶け込んでいる気体が気体の状態に戻り、気泡になります。加熱初期に発生する気泡は、主に溶け込んでいる気体が出て来た物と考えて下さい。さらに加熱を続けると、水自体が気体(蒸気)に変化し、大量の気泡が現れます。これが沸騰の状態です。一度加熱し、溶け込んでいる気体を気泡として放出した水は、溶け込んでいる気体の量が少なくなっているので、一旦冷やしてから再加熱しても気泡の量は少なくなります。ただし、冷却した状態で長期間放置すれば、再び大気中から気体が溶け込むので、最初に加熱した時と同じ状態になるはずです。
この世のすべての物質は、細かく細かく分けていくとすべて「元素」という小さい粒から成り立っています。元素にも色々種類が有りますが、「水素」という名前の元素が集まったものが水です。この元素には、熱を加えるとお互いが離れたがるという性質が有ります。そして、ある一定の温度に達すると、その力が一気に高まります。水で言うと100℃。つまり沸騰した状態です。イメージするのであれば、平たい板の上に100円玉を隙間なく並べた状態を想像してください。その状態が、水の状態。そして水を加熱していくと100℃になって沸騰します。その時机の上に並べた100円玉が磁石になったと想像してください。磁石はお互いに反発したりくっついたりしますが、今回はすべての磁石が反発すると考えます。 板の上の磁石はお互いに反発し、大きく広がるでしょう。この離れた状態が水蒸気です。やかんの底で泡ができた瞬間、元素の粒は互いに大きく反発し、一気に大きく広がります。その大きく広がったものが水蒸気です。スペースはどこから来たのかといえば、底にあった水が大きく膨らんで気体になったのです。たとえば、冷蔵庫にしまってあったラップのかけてある昨日のおかず、電子レンジで温めたらラップが大きく膨らんだことありませんか?そういった感じに、ものは温めると膨らむのです。
◆やかん素材の特徴、○は長所、✕は短所 (以下は文献等から抜粋)
銅製 ⇒ ○殺菌、熱伝導、赤銅色の味わい ✕変形(柔かい)、手入れ、酸化(酸味系不可)
銀製 ⇒ ○抗菌、うまみ、重厚感、贅沢、究極の形状、重さ、✕高価、手入れ(空気に触れさせない)
鉄製 ⇒ ○まろやか、健康 ✕手入れ(錆/慣らし)
錫製 ⇒ ○水の浄化
ホーロー ⇒ ○熱効率、静か、冷めにくい、酸に強い、臭いがつかない、汚れが取れる、色彩多種、イオン化無し、質感 ✕赤さび注意、衝撃に弱い
ステンレス ⇒ ○軽い、錆びない、安価
アルミニウム/アルマイト ⇒ ○軽い、レトロ ✕弱い、認知症
急須や鍋、ヤカンに使用する金属ですが、金属の種類により料理やお茶の味が変化することをご存じでしょうか。もちろん、分析機器があるわけではないので、変化を定量化することはできません。味の変化については試飲により評価を行っていきます。
ヤカンや鍋の一般的な材料としては鉄、ステンレス、銅、アルミ、錫、真鍮などがありますが、銅とアルミ、真鍮は料理やお茶からコクを無くし、フラットな味・香りへと変化します。本来、質の高いお茶と言うのは、喉の奥にスッと広がるようなやわらかな味と、奥行きのある香りが特徴です。
しかし、これらの2つの金属と触れた水でお茶をいれた場合、味に奥行きが無くなり、香りも鼻に抜ける軽い香りへと変化します。
銅鍋やアルミ、真鍮鍋は非常に一般的です。銅釜の炊飯ジャーもあります。これらの調理器具は、熱伝導率を売りとしております。しかし、比較してみれば直ぐ分かることですが、銅で調理した食品、銅を通したお茶は、味が即変化し、まろやかでコクがあったはずのお茶は味の厚みがなくなり、奥行き・味と香りの余韻が消失します。この話をすると、皆、胡散臭そうな顔で私を見ます。そう思われた人は、実際に実験してみてください。何もしてない状態のお茶と並べて比較することでその違いを認識することができます。身近にある銅、真鍮、アルミと言えば、1円玉、5円玉、10円玉です。これらを良く煮沸して消毒した後、お茶にチョコッとだけ触れてみてみましょう。お茶を茶碗に入れ、その表面を「ちょん」と一瞬触れるだけで十分です。硬貨が汚いからいやな場合、ホームセンターに行けば簡単に銅やアルミの材料が手に入ります。触れる前と後ではお茶の味は明白に変化をします。ではどのような材質が良いかと言う事ですが、無難なのはステンレスやガラスのヤカン、或いは、電気湯沸かし器がお薦めです。電気湯沸かし器の内面はテフロン様のコーティングがされておりますが、私がテストした限りでは味へのマイナスな影響がありませんでした。これらの材質は水の味を殆ど変化しないため、お薦めです。鉄瓶の場合は、茶器の材質との組み合わせによって、味をフラットにすることがあるため、要注意です。
銅の抗菌効果について
銅・銀などの金属には微量金属作用と呼ばれる効果があります。わずかな量で驚くべき抗菌効果を発揮するというものです。微量金属作用とは、水などに溶け出したごくわずかな量の金属のイオンが細菌類の活動を抑える効果のことで、銅のほかに金や銀などにも同様の効果が認められています。詳しいメカニズムはわかっていませんが、人や動物が中毒症状を起こすのと同じで、細菌や微生物の中に許容量を超えて溜まった銅イオンが、さまざまな酵素の働きを邪魔するようです。最近では銅の環境表面での殺菌効果が注目されています。これは銅と直接接触することで院内感染の原因となるMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)やMDRP(多剤耐性緑膿菌)を死滅させるものです。それ以外の銅の微量金属作用を応用した例をご紹介しましょう。たとえば、有名な農薬にボルドー液があります。これは石灰を混ぜた薄い硫酸銅溶液で、ぶどうの病気対策としてまかれています。身近なところでは、切り花を長持ちさせるため、花瓶の中に10円玉を入れるという知恵が有名です。これは、水に溶け出た銅イオンがかびや細菌の繁殖を抑えるため、花が長持ちするといわれています。とくにピカピカ光るきれいな10円玉のほうが効果が高いそうです。昔から「銅壺(どうこ)の水は腐らない」といわれているのはこの効果が実生活の中で実証されているからです。銅製の三角コーナーだけヌルヌルにならなかった経験もありませんか。
銅の毒性は誤解
緑青、青水。なんら心配する必要はありません。緑青(ろくしょう)、青水が毒だと思っている人がいます。 それはまったくの誤解です。昭和59年8月には、厚生省(現厚生労働省)が緑青猛毒説が間違いであることを認めています。銅のさびの一種である「緑青」は長い間有毒なものだと
信じられていました。原因ははっきりしませんが、おもに当時の教科書の記述が誤解を招いたのではないかと考えられています。昭和時代の小学校の理科の教科書には「銅のサビの一種である緑青には毒性がある」と書かれていました。 また当時の百科事典にも緑青は「有毒」と書かれており、これらを通じて習った知識が長い間信じられてきたようです。この誤解をとき、銅に対する正しい理解を得るため、日本銅センターは東京大学医学部に依頼し、緑青に関する動物実験を6年間にわたって行いました。その結果、緑青は無害同様の物質であることが確認されました。
この結果を受けた厚生省(現厚生労働省)も、1981年から国の研究として動物実験に着手しました。そして3年間にわたる研究の結果、緑青は「無害に等しい」との認定を出したのです。この結果は、NHKニュースや新聞各紙に取り上げられ、全国に向けて発信されました。
しかし、厚生省の発表から30年以上が経った現在でも、緑青が毒だというイメージは完全にはなくなっていません。銅と緑青の正しい知識がすべての人に広まることが(一社)日本銅センターの願いです。銅の色調の経年変化は、日本人の持つ美的感性に合う外観を造りだします。 新しい銅板の光沢は約1ヶ月でなくなり、一般的には上記のようないくつかの過程を経て緑青色になります。銅はその耐久性や美しさから屋根に使用されることがあります。東京の神田にあるニコライ堂の屋根も、もともとは赤褐色でしたが、 10年くらい経つことで緑青色に変化しました。「青水が出た」とおっしゃる人がいますが、そもそも青い水は、一般家庭の水道水からは出ないものです。「青水かな」と思ったら、簡単にチェックできます。透明なコップに入れてみましょう。おそらく透明ではないでしょうか。「銅イオンが水道水に溶け込んで青く見えるには、100ppm以上溶け込んだ場合です。住宅の水道水の基準は1ppm。そのため銅イオンにより青くなるはずはありません。
また、手洗い場や浴槽など、石けんを使う場所で、右の写真のような青い付着物を見ることがあります。これは、石けんや湯垢に含まれる脂肪酸と、微量の銅イオンが反応して、不溶性の銅石けんが生成されるため害はありません。台所用の油汚れ専用洗剤を使うと、きれいに取り除けます。銅管の内面が新しい時は、銅イオンが溶け出しやすく、このような現象も起きやすいのですが、水や湯を流しているうちに、銅管の内面が亜酸化銅で覆われ、銅イオンは溶出されにくくなります。お風呂などの水が青く見えるのは、目に見える光、可視光線は色(赤、橙、黄、緑、青、藍、紫)の光線の集まったもので、赤側が弱くなると青っぽく、紫側が弱くなると赤っぽく見えます。浴槽など溜め置きのきれいな水が青く見えることがありますが、これは浴槽中の水自身や浴槽の壁材によって光の長波長側(赤側)のエネルギーの小さな部分が吸収され、青側の光の割合が多くなるため青っぽく見えるのです。同じ水道水を透明(または白っぽい半透明)のコップと、同じ色合いの不透明なコップに入れ上から観察してみると、不透明なコップの水が青く見えることからも裏付けられます。
銅製の鍋は、何故『錫メッキ』や『ステンレス貼り』が施されているのでしょうか。調理後に放置したため鍋の変色や食品の変色があれば食べるのを躊躇するでしょうから、一般に販売する場合は変色しにくくするために錫引きやステンレス加工を行っているのだと思われます。また昔は菜豆や茄子の漬物の色を良くする為に銅鍋や銅板が使われていた例もあります。銅製品は放置すると緑青の発生や黒ずみなど手入れが面倒なせいもあります。
「外側は茶色、内側は銀色」、外側が銅で、内側は錫メッキされている鍋と思います。これは、熱伝導性の優れた銅を生かし、より危険性の少ない錫を内張りすることで銅鍋の安全性を保っています。錫は缶詰のコート材でお馴染みです。「洗う度に内側も茶色い部分ができてきました」とあります。錫メッキはそうそう剥がれるものではありませんが、使い込んだ結果、銅が露出しているものと思います。銅は相対的に酸化されやすく、料理材料によっては微量ながら溶出することがあります。たとえば、醤油に10円銅貨を漬けておけば、数日でピカピカになります。錫の内張りをしていない銅鍋の場合、料理した後はすぐに別の入れ物にいれるような工夫が必要です。もう一つの問題点は、銅に微量ながらヒ素、アンチモン、鉛などの不純物が含まれることです。最近の銅鍋はこのような不純物を除去しているでしょうが、錫の内張りをすることを使用の前提とした古い銅鍋で、その錫メッキが剥げている状態では、使用しない方が賢明です。
鉄瓶
水道水を使用した場合、驚くほどに まろやかな味にかわってくれます。やかんと鉄瓶で沸かしたお湯でお茶を淹れ、飲み比べてみるとお茶の味に大きな変化が感じられます。鉄瓶で沸かしたお湯は水の中のさまざまな物質、特にカルキ分を抑え、さらに身体に吸収しやすい鉄分を含むので、貧血の予防にも役立ち、とても健康的だといわれます。私も健康器具のような立ち位置で日々愛用してますが、特別な事をするでもなくただお湯を沸かし、お茶を飲むだけなので非常に簡単でありがたい存在です。
鉄のフライパンの錆の正体は、酸化鉄
鉄のフライパンを使って料理をすると、鉄の成分が料理に入り、それを食べることで、鉄分をとることができます。だから鉄のフライパンで料理をするのは、体にとっても良いこと。そんな風に言われていたこともありました。それに、ぬか漬けのように錆びた釘をわざと入れるような料理もあります。また、鉄のフライパンに、赤錆が出た場合、そのまま料理に使うことはありません。たわしなどで、ゴシゴシと赤サビを綺麗に落としてから、料理に使うはず。だから、赤錆びを食べたとしても、微量な量です。さらに、ラットに、自分の体重と同じ量だけの赤錆を食べさせた実験があります。2倍の量を食べてもラットは元気いっぱい。以上のことから、鉄のフライパンの錆を、食べてしまっても、体に有害というレベルではないといえます。ただし、ほんの微量でも、赤錆を口にしたくない。そんな人にとっては、鉄のフライパンは使い勝手がいいとは言えません。鉄のフライパン以外の、テフロン加工やステンレス製のものを使った方が良いかもしれません。
鉄剤の「Fe」と違い、二酸化鉄というのは、鉄のFeと酸素O2が化合したもの、つまり鉄サビです。二酸化鉄は体内に摂取されると、鉄Feとして吸収されるので、鉄剤を飲んだのと同じ効果になります。吸収率は鉄剤の方が良いのですが、鉄器を習慣的に使用していると、安定して確実に鉄分が取れる利点があります。その鉄分って、体に安全な鉄分なのでしょうか。安全です。分かりやすく説明するため、製造方法を簡単に述べますと
(1)鉄のインゴット(今は輸入品が主力で、金の延べ棒のようなインゴットになっています。1kg25~30円くらいが鉄のインゴット価格です。自動車用の鋼板と違って、ただのFeの塊です。
(2)鉄のインゴットを電気溶解炉で溶解する。
(3)溶解した鉄を型に流し込んでから冷ます。
(4)グライダーで研磨する。
(5)食品衛生法をクリアした塗料で塗装する。塗料の分子と分子の間が数ミクロンあいているので、その隙間から二酸化鉄がでてきます。
(6)梱包して、出荷する。
以上の通りの工程なので、安全なのがお分かりでしょうか。なお、他の鉱物は値段が鉄よりも高いので、経済的な意味では使われることはありえません。南部鉄器の接合部分は溶接です。もし、品質的にご心配なら国産の鉄器を使用したらよいでしょう。なお、鉄器の一番良いところは、日常的に使用していると、鉄分の補給ができることと、冷めにくいことです。欠点はさびやすいことです。ただ、さびると見た目は悪いですが、鉄分の補給量は増加します。
錫製
錫は不純物を吸収し、水を浄化するとしてイオン効果があるため、まろやかな水やお茶が楽しめるそうです。
ホーロー
ホーロー(琺瑯)とは一般に金属の表面に無機ガラス質のうわぐすり(釉薬)を高温で焼き付けたもので、金属の特性とうわぐすりの特性を生かし、耐熱性、耐摩耗性、耐食性、非吸着性(臭いが移りにくい)、光沢性(美観)などを兼ね備えた製品です。ホーロー(琺瑯)には幾つもの優れた特長がありますがその一部をご紹介します。
◇耐熱性
釉薬を800℃前後の高温(素材による)で焼き付けるため400℃程度の温度にも長時間耐えられます。
◇耐磨耗性
ホーロー(琺瑯)はガラス質の為、表面は極めて硬く、耐摩耗性にも優れています。但し衝撃には弱い為、強い衝撃を受けると表面にヒビが入る可能性が有るので注意が必要です。
◇耐食性
ホーロー(琺瑯)は化学薬品などの腐食にも強い為、化学工業関係にも使用されています。
◇非吸着性
ホーロー(琺瑯)はガラス質の為、臭いが移りにくく、食品関係の容器や台所用品などにも適しています。
◇電気絶縁性
ホーロー(琺瑯)はガラス質の為、絶縁性に対しても優れています。他にも耐久性や保温性などにも非常に優れ色も広い範囲(赤・黄色系統は除く)に対応ができ、変色もしにくい特性を持っています。
特徴(短所)
・急激な温度変化に弱いことと、強い衝撃に弱い(落としたりしたときの衝撃)ということです。
利点(利点が多いので箇条書きにします)
・色移り、臭いが残りにくいです。
・非金属の為金属イオンの発生が無く、食材の味を変えません。
・腐食しにくい(錆びにくい)利点があります。
・いろんな色が出せて、色のバリエーションが豊かなので、 自分の好みの色の鍋で料理を楽しめます。
アルミニウム、テフロンの毒性
アルミニウム製の調理器具が人体に危険性があるとしてアメリカでは政府から公式発表されています。ドイツやフランス、スイス、イギリスなどではアルミ鍋から発生する有害物質の研究レポートに基づき、アルミニウム製の調理器具の販売規制を行っています。日本でもアルツハイマー病との因果関係が様々なメディアで取り上げられましたが、研究結果はグレーゾーンとして販売規制までは至らず。あくまでも個人の判断にゆだねられています。しかし、主要国が販売規制を行うのは明確な理由があってこそ。私たちの身体に影響がある害について挙げていきます。
アルミニウム製品によって起こりうる弊害
・脳への蓄積 → アルツハイマー病、パーキンソン病
・解毒を司る臓器への蓄積(腎臓・膀胱・肝臓)
・握力の低下
・肥満の傾向にある方は脂肪に溜まりやすい
・骨への蓄積
・神経系への影響
アルミ鍋はほかの金属鍋に比べ、融点が600℃と非常に低いことが特徴です。このことが加工しやすいメリットではありますが、それゆえに有害物質が溶け出しやすい、という面もあります。同時にこれは私達の身体にとって大きなデメリットとなります。ほとんどの不要物質は排泄でデトックスされると言われますが、影響を受けやすい幼少期から長期に渡って取り続けていると、何らかの悪影響も否めないのでは、と思います。
日常生活にもアルミニウムは潜んでいた! 身近なアルミニウム含有物
アルミニウム製品は調理器具だけにとどまらず、私たちの生活にとても身近なところにたくさん潜んでいます。
・ベーキングパウダー
・(ホットケーキミックス・菓子パン・焼き菓子・ドーナツ・まんじゅう・お好み焼き粉・天ぷら粉など)
・海藻
・貝類
・魚介類(たこ・いか・外国産うになど)
・ミョウバン(漬物)
・根菜類・葉野菜
・胃薬
スーパーやコンビニで市販されているお菓子のほどんどで使用しているベーキングパウダーはアルミニウム含有です。近年、お菓子を食べる機会の多い子供にアルミニウム摂取量が規定の2倍以上に達している、ということが厚生労働省の調べで分かっています。排泄機能がまだ未発達の幼い子供に多量に与えると脳や各臓器、発達機関への影響が懸念されてます。妊婦さん・授乳中の方も血液を通して赤ちゃんに伝わるので摂取量の注意が必要になります。ご自宅でお菓子を作られる方は、ベーキングパウダーを使うのであれば「アルミニウムフリー」と表記があるものを必ず使用してください。デリケートな期間は特にできることを徹底して意識してみてください。
テフロン加工フライパンの危険性
テフロン(フッ素樹脂)加工は焦げない・くっつかない・錆びない・汚れが落ちやすいでフライパンでは人気を誇る商品です。アメリカの大手企業がこのテフロン加工に人体に有害な物質が含まれることを隠蔽し、長年販売を続けていました。もちろん日本にも流通しています。テフロン加工のフライパンはとても便利なのですが、空炊き・数百度以上の高温調理をすると有害なガスが発生するということが明らかになりました。やっかいなのがこの有害ガスは目視できず無臭なこと。アメリカではペットの鳥が死に至ったと一時期ネットでも話題になっていました。この有害ガスを吸い込むと呼吸困難・めまい・窒息・吐き気・頭痛が起こる可能性があるとも指摘されています。 調理中は必ず喚起する、長い時間火にかけない、幼児は特に影響を受けやすいのでおんぶして料理をしない、近くに来させないなど注意が必要です。また、フッ素樹脂加工を作るときに使う化学薬品は、体内に入ると分解がされにくい傾向にあります。長期にわたり蓄積された場合は発ガン性・肝障害・先天性障害を持った子供を産むリスクもあるのではないかと言われています。テフロン加工フライパンは使いやすいのが大きなポイントですが、その反面寿命が短く買い替えサイクルが早いところがネックです。一見安くてもあまり長持ちはしません。資源ごみはこのテフロン加工のゴミがとても多いため環境へのリスクが多い製品だといえます。
安心して長く使える調理器具のおすすめ
健康へのリスクが少ない、環境にも優しいおすすめの材質をご紹介します。
・セラミックコーティング
・ガラスコーティング・ガラス鍋
・鋳物
・ステンレス
・土鍋(ただし格安の土鍋は危険。産地をチェック)
アルミニウムの毒性は低い
「アルミは有害である。アルツハイマー病と関連がある。だから、アルミのお鍋は使わない。」 当時、この情報を検証することもせず、盲目的に信じ込み、 アルミ鍋の製造メーカーが廃業に追い込まれる事態が生じました。 まさに風評被害の典型でした。 この点では、小売店も、プロとしてユーザーに正しい情報を流すことを怠った事を しっかりと反省すべきだと思います。 かたや、生活者一人一人も、その風評の根拠を自分で調べて、 自分で考えてみる必要があったのでしょう。 ここで、アルミと健康に関して改めて考察してみます。 まず、アルミに関する基礎知識。 アルミに関しては、食品中にも含まれているのです。特に、貝類や海藻に多い。飲料水にも含まれます。 そして、体の中での代謝。そのほとんど(99%)は、体内に吸収されずに排泄される。 このようにアルミとは、アルミのお鍋に関係なく、ごくごく身近にあり毎日摂取しているものなのです。 しかも、そのほとんどは体外に排泄されます。 そこで、事の発端です。1996年3月15日、毎日新聞朝刊の報道で、アルミとアルツハイマー病との関連が取り沙汰されました。 その当時アルツハイマー病もまだよく認知されていない病気だったのかもしれません。非常にセンセーショナルなマスコミ受けする情報だったのでしょう。その後も、さまざまなマスコミで取り上げられます。メーカーの対応も追いつきません。その結果、百貨店などでは、アルミ鍋は棚から引き上げられ、ステンレス鍋に置き換わってしまうのです。 そこで、その関連を調べてみます。ネット上でもかなり情報が集まります。結果、現時点では、アルミがアルツハイマー病と関連があるという明確な根拠はありません。多くの専門家は、全く関係がないとまで言い切ります。例えば、よく引き合いにだされるのが、国連の世界保健機構(WHO)の見解。
「アルツハイマー病に対してアルミニウムが原因となるような関わりがあるとする証拠はない。アルミニウムは、生体内で人をはじめとするいかなる種においてもアルツハイマー病を引き起こすことはない。」 しかし、まだ未解明の事項は多いようで、関連が全くないと言い切ることもできないようです。 そこで、そのわずかな残されたリスクをどのように考えたらよいのか。 その前に、そもそも、どれほどのアルミが、お鍋から溶出されるのかに目を留めます。 アルミの1日平均摂取量は、大人で1~10mgとされています。 米国食品医薬品局の調査では、すべての調理、取扱い、保存にアルミ製品を使用した場合、 1日当たり最大3.5mgとしています。 日本では、国立医薬品食品衛生研究所を主体とした研究で、あらゆる調理においてアルミ製調理器具を用いた場合の試算値を、1日当り1.68mgとしています。これらのデータは、「すべて」「あらゆる」を前提に試算されたものですから、 実際には相当少なくなるでしょう。それにしても、1日平均摂取量を越えない程度なのです。かたや、胃薬や鎮痛剤にもアルミは多く使用されています。 1日の服用量中に1000mg程度のアルミ化合物が含まれているものもあるそうです。レベルが格段に違ってきます。お鍋からの摂取がいかに微量であるかが分かります。
さらに、それらの微量のアルミが体内に摂取されても、そのほとんどが体外に排泄されることを考えあわせれば、いかにわずかな量であることが分かります。加えて、アルミは腐食しやすい性質があります。酸やアルカリ成分に反応しやすいので、保存には適していません。反応すれば、よりアルミは溶出することになるでしょう。ですから、もともと酸やアルカリ成分の食材は避けた方が良いですし、調理後は何かに移し替えた方が良いでしょう。酸やアルカリ成分の食材を使うことが多いようでしたら、および調理後しばらく保存する傾向があるのでしたら、琺瑯素材などのお鍋を使うことがより相応しいでしょう。 そのような性質を把握していれば、さらにアルミの溶出ということは少なくなるでしょう。このようなお鍋の特性を知ることも大切だと思います。 そして、わずかなリスクばかりではなく、そのお鍋の使い心地や結果としてできる調理というメリットの方にも、もっと目をむける必要があると思います。その点で、アルミには魅力があるのです。どの素材よりも厚手のアルミ鍋で炊いたご飯は個人的に美味しく感じます。合羽橋の「お鍋の博物館」の店長さんが先日教えてくれました。 「良いお鍋とは、ご飯がおいしくできるお鍋です。」 同じくお鍋を販売する者として、なるほどと、うなずけました。だから、味にこだわるプロ職人はアルミのお鍋が手放せないのです。家庭では、14年前の報道をきっかけに、見事にステンレス鍋にシフトしてしまいました。裏を返せば、味へのこだわりがなかったのかもしれません。その点では、寂しく思います。本当にわずかなリスクであるとしたならば、手軽に調理ができ、しかも結果としての調理が美味しくなるのであれば、選択するに十分値するお鍋だと思います。 私たちの少し前の世代までは、日常的にアルミのお鍋を使ってきました。そして、手軽においしいお料理を楽しんでいたのです。少なくとも私の祖父祖母も、ほぼ生涯にわたりアルミのお鍋を販売し、自ら愛用していました。幸いアルツハイマー病にも痴呆にもかからず、長寿を全うしました。そして、アルツハイマー病や健康のことを広い視野で考えるのなら、考えるべきことが他にあるとも思います。喫煙や不規則な食生活などは典型的な危険因子です。 かたや、調理が楽しく、結果として美味しいとは、大変価値のあることだと思います。現時点では、アルミのお鍋を使って、楽しく美味しく調理ができるのであれば、非常に健康的です。
アルミニウムは地殻に約8%含まれ、酸素、ケイ素についで3番目に多く含まれています。また、銀白色の柔らかい軽金属で展性、延性に富み熱と電気の良導体であるため、建築材料、車両部品、容器や包装材、調理器具などに広く使用されています。その他、アルミニウムは食品や、医薬品や食品添加物として含まれています。また、アルツハイマー病の原因としてある時期盛んに取り上げられていました。しかし、現在は脳内のアミロイドβが沈着し老人斑を形成することで神経伝達を阻害し記憶障害や神経細胞死を引き起こすことの説が有力になっています。