日記
3.コーヒーの成分と効能
3.コーヒーの成分と効能
◆浸出液100g中の成分
・カロリー 4kcal
・水分 98.6g
・炭水化物 0.7g
・たんぱく質 0.2g
・脂質 Tr:微量
・灰分(カイブン) 0.2g ・・・食品を燃やした後に残る成分、栄養学では下記ミネラル成分のこと ( )内は一日必要量
・カリウム 65mg 脳および神経などにおけるニューロンの情報伝達(2500mg)
・リン 7mg 遺伝情報、細胞膜、生体エネルギー代謝、骨質(1000mg)
・カルシウム 2mg 骨質、筋肉収縮(650mg)
・ナトリウム 1mg 体内の水分バランスや細胞外液の浸透圧を維持 (600mg)
・ナイアシン 0.8mg 代謝、エネルギー産生 (14mg)
・ビタミンB2 0.01mg 発育のビタミン(1.5mg)
・鉄 Tr:微量 ヘモグロビンとして酸素運搬、赤血球となる (6.5mg)
○カフェイン
上記の主な成分のほか、コーヒーの代表的な成分として「カフェイン」が挙げられます。この成分はコーヒーだけではなく、お茶や紅茶、ココアといった他の飲み物にも含まれています。カフェインは、植物に含まれる天然成分です。苦味が特徴と言われることから、コーヒーが苦いと感じるのはカフェインによるものと思われます。 カフェインの含有量は、コーヒー豆の焙煎の度合いによっても異なりますが、一般家庭でよく飲まれているミディアムローストのコーヒー1杯分(120ml)には、約69mgのカフェインが含まれていると考えられています。コーヒーに含まれる特徴的な成分としてお馴染みのカフェインは、昔は薬として使われていました。現在も一般の頭痛薬や風邪薬などに配合されています。 カフェインの摂取は、受験生やデスクワークの多い人、スポーツ好きの人などにお勧めです。毎日の立ち仕事が辛い人や、朝起きるのが辛い人もコーヒーを飲むといいでしょう。豊かな香りに包まれて、ゆったりとした気分に浸ることができます。カフェインの摂取量は、コーヒーを1日2~3杯を目安にお飲みください。
欧州連合(EU)の欧州食品安全機関(EFSA)は、健康を維持するために望ましいカフェイン摂取量について、成人では1日400mg未満に抑え、1回の摂取量が200mgを超えないようにするべきとする提言を発表しました。 通常のコーヒーであれば、1日のカフェインの摂取量は4~5杯までが適当な量だということです。
カフェインは、アルカロイドと呼ばれる化合物の仲間です。覚醒作用や解熱鎮痛作用があります。カフェインは、中枢神経系に作用し、交感神経を刺激します。交感神経が刺激されると、エネルギーを消費しようと身体が反応します。また脂肪の分解を促進する酵素「リパーゼ」のはたらきを助ける作用があるため、脂肪燃焼効果があると言われています。また、カフェインは、内臓脂肪も減らす作用があるようです。ただし、砂糖なし、ミルクなしのブラックコーヒーを飲んだ場合ですので、肥満予防のためにコーヒーを飲みたい人は、ブラックコーヒーで飲むことをお勧めします。
○クロロゲン酸、ニコチン酸
コーヒーの成分は、カフェインだけではありません。「クロロゲン酸(ポリフェノール)」と「ニコチン酸」について説明を加えます。
クロロゲン酸は、コーヒーの苦味と香り成分の一種になります。クロロゲン酸には、植物由来のポリフェノールが多く含まれています。このポリフェノールは、ワインやチョコレートにも豊富に入っていることで知られています。生豆に含まれていますが、焙煎すると減少します。
ニコチン酸は、コーヒーの甘味成分の一種になります。
ニコチン酸はビタミンBに属するもので、深煎りコーヒーに多い成分です。甘い物に目がない人や運動不足になっている人は摂取するといいでしょう。日頃から顔色の良くない人や、冷たい飲み物を多く摂る人にもお勧めです。
クロロゲン酸の効果・効能
コーヒーの成分としてカフェインに並んで注目されているクロロゲン酸ですが、その効果・効能は様々なものがあり、身体に良い影響を与えるのではないかと期待されています。
クロロゲン酸のダイエット効果
クロロゲン酸が注目されている理由の1つがダイエット効果があるためです。クロロゲン酸には糖質を分解する酵素を阻害する働きがあります。それが結果的に糖質の吸収を緩やかにすることにつながり、余分な脂肪の溜め込みをしないようにします。 またクロロゲン酸には脂肪の溜め込みを防ぐ以外に、脂肪燃焼を促進する効果もあります。体内にすでに溜まっている脂肪や新たに発生した脂肪を燃焼させます。特にメタボリックシンドロームの原因とも言われている肝臓脂肪の燃焼効果が期待されています。
クロロゲン酸の糖尿病予防効果
糖尿病は近年大きな問題になっている生活習慣病の1つですが、運動不足や肥満など不規則な生活習慣が原因で引き起こされます。クロロゲン酸はこの糖尿病の予防に関しても効果を発揮します。 クロロゲン酸には血糖値の上昇を抑える働きがあり、インスリンの分泌を抑えることができて糖尿病にかかりにくくなります。しかし、コーヒーに砂糖を入れ過ぎれば当然その分の糖分を摂ってしまうので、ブラックコーヒーの方が効果はあります。
クロロゲン酸の老化防止効果
クロロゲン酸には老化防止効果(アンチエイジング効果)もあります。これは抗酸化作用が働くために実現されており、体内の活性酸素を取り除き、シミやシワなどの老化を防ぎます。
クロロゲン酸の血糖値の上昇抑制効果
クロロゲン酸の効果として血糖値の上昇を抑制することも期待されています。なので食後にコーヒーを飲むことが勧められています。血糖値が気になる人にはクロロゲン酸は効果的です。
クロロゲン酸のデメリット
このようにコーヒーに含まれているクロロゲン酸には様々なメリットがあります。一方で、クロロゲン酸にもいくつかのデメリットが存在します。 最も大きなデメリットは胃液の分泌を活性化させることです。これはメリットでもあるのですが、クロロゲン酸には胃の働きを活性化させる効果があります。そのために、胃潰瘍や胃酸過多の人は胃に負担がかかります。 健康体の人でも、空腹時にコーヒーを飲むと、胃が荒れて胃もたれなどを起こすことがあるのですが、それはクロロゲン酸が1つの原因であると言われています。
他にもデメリットとして、ミネラルの吸収を妨げる作用などがあげられますが、これはコーヒーをたくさん飲み過ぎなければ気にすることはありません。どんなにコーヒーが好きでも1日に3杯〜4杯に抑えるようにしましょう。